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イギリスは王位継承の女性差別を撤廃へ

キャサリン妃の妊娠が明らかになるのと時を同じくして、王位継承を「男女平等」にする法改正が進んでいる

2012年12月5日(水)14時35分
タリア・ラルフ

ロイヤルベビー キャサリン妃の第1子は女の子でも国王になれる Luke MacGregor-Reuters

 イギリスのウィリアム王子の妻キャサリン妃の第1子妊娠が明らかになり、イギリスでは祝賀ムードが広がっている。そんななか、英連邦はかねてから検討してきた王位継承を男女平等にするための法改正を進めることを発表した。

 王位継承法が改正されれば、ウィリアム王子とキャサリン妃に生まれる子供は性別にかかわらず、チャールズ皇太子とウィリアム王子に次いで第3位の継承順位となる。

「時代遅れのしきたりを21世紀にふさわしいものにするべく、政府は王位継承法の法改正を近いうちに提案する」と、ニック・クレッグ副首相は発言した。「昨年合意した改正案を法制化するだろう。つまり、もしもウィリアム王子とキャサリン妃の第1子が女の子だった場合、その後に弟が誕生しようと、彼女が女王になれるということだ」

 法改正では、カトリック教徒と婚姻している者は王位継承から除外される、との決まりも廃止される可能性もあるという。

すでに英連邦16カ国は合意

 こうした変化は、英王室に300年続く年長男子優先のしきたりを覆すことになる。現行法では、年長の姉妹よりも年下の男兄弟のほうが自動的に王位継承順位が高くなる決まりになっていた。

 新たな王位継承法は、英女王を国家元首とする英連邦16カ国で発効される。各国は昨年10月、オーストラリアのパースで開かれた英連邦首脳会議で法改正に合意しており、イギリス議会に法案が提出される見通しだという。

 王位継承法を改正しようとする動きは、今回が初めてではない。1981年以降、継承順位の男女平等を実現しようと11回も試みられたが、いずれもイギリス政府の支持を得られず頓挫していた。

From GlobalPost.com特約

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