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南シナ海

中国と争うフィリピンのしたたかさ

漁船への威嚇射撃や石油探査船への妨害行為など、中国の露骨な嫌がらせに小国が反撃できる理由

2011年7月7日(木)12時45分
長岡義博(本誌記者)

反中感情 パンダを掲げて抗議デモ(マニラ)  Erik de Castro-Reuters

 南シナ海・南沙諸島の領有権問題をめぐる中国とベトナムの緊張は先週、ベトナム政府特使が中国を訪れ、双方が「平和的解決を目指す」ことを確認して一段落した。だが中国がトラブルを抱え込む東南アジアの国はほかにもある。フィリピンだ。

 今年2月、フィリピン漁船が南沙諸島付近で中国海軍の艦船から威嚇射撃され、翌3月には石油探査船が中国船から妨害行為を受けた。先月中旬には中国側が周辺国を威嚇するように大型巡視船を南シナ海に派遣した。

 中国に比べれば小国にすぎないフィリピンだが、おとなしく黙ってはいない。...本文続く

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