琥珀に閉じ込められた「昆虫の化石」を大量発見...1億1200万年前の「太古の森」の秘密が明らかに
South American Amber Discovery Opens Window to 112-Million-Year-Old Forest
研究チームは、この琥珀がゴンドワナ超大陸の南部にあたる地域で、樹脂を多く分泌する樹木が優占する湿潤かつ密生した森林の中で形成されたと考えている。
これらの化石は、当時の森林がほどよい多様性を持っていたことを示しており、南米北西部で確認されたものには、最古の被子植物(※)の葉の集合体が含まれていた。
(※)被子植物とは、主に葉で光合成を行い、花を咲かせる植物のこと
この発見は、1億1200万年前の南半球に存在した環境や生物の解明にとって極めて重要だと研究チームは述べている。
ゴンドワナは現在の大陸の約3分の2を含む超大陸で、現在のオーストラリア、南極、インド、南米、アフリカ、マダガスカル、アラビア半島、ニュージーランドなどがその構成要素だった。当時の地球は高温多湿で、豊かな植生と森林が広がっていた。
Reference
Delclòs, X., Peñalver, E., Jaramillo, C., Cadena, E., Menor-Salván, C., Román, J. L., Castaño-Cardona, R. F., Peris, D., Carvalho, M., Quiroz-Cabascango, D., Carvalho, M. R., Blomenkemper, P., Herrera, F., Santamarina, P., Santer, M., Carrera, G., & Solórzano-Kraemer, M. M. (2025). Cretaceous amber of Ecuador unveils new insights into South America's Gondwanan forests. Communications Earth & Environment. https://doi.org/10.1038/s43247-025-02625-2