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廃棄される酒粕を「プロテイン」にアップサイクル...「美容のため」から「社会のため」にハリウッドが目指す好循環

2025年12月26日(金)16時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
「ソイプロビューティSAKE」のイベントにて。左からハリウッド株式会社代表の牛山大輔氏、プロダクトマーケティング室のSHUJI氏、MCをつとめた「京都観光おもてなし大使」頭川展子氏、佐々木酒造社長の佐々木晃氏

「ソイプロビューティSAKE」のイベントにて。左からハリウッド株式会社代表の牛山大輔氏、プロダクトマーケティング室のSHUJI氏、MCをつとめた「京都観光おもてなし大使」頭川展子氏、佐々木酒造社長の佐々木晃氏

<SDGsが注目される前から環境問題に取り組んできたハリウッド。今年はプロテイン「ソイプロビューティSAKE」をリニューアルし、さらなる社会貢献を目指している>

日本企業のたとえ小さな取り組みであっても、メディアが広く伝えていけば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。そのような発信の場をつくることをミッションに、ニューズウィーク日本版が立ち上げた「SDGsアワード」は今年、3年目を迎えました。

私たちは今年も、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇


日本人が抱えるたんぱく質不足を解決したいという思いから生まれたプロテイン

ハリウッド株式会社は1925年の創業後、基礎化粧品開発を中心に1世紀にわたって日本の美容業界を牽引してきた企業だ。

「体の中から美しく」という創業者の牛山清人・メイ牛山夫妻の哲学を礎にインナービューティーにも着目し、国内でいち早く健康食品事業も展開してきた。

そんな同社が着目したのが、日本の「健康格差」だ。年齢とともに食事の量が減少したり、野菜中心の食生活を送ることでたんぱく質不足に陥ることも多い。

現代人の食生活の問題を解決すべく、同社では2013年にプロテイン製品の開発に着手。2020年に完成したのが、プロテインブランド「ソイプロビューティ」だ。

香料を使わず、おいしく老若男女ともに健康的で続けやすいものであること。なおかつ、栄養価が高く、日本古来の伝統的な食材を原料にするなど、素材にもこだわって開発を始めた。

その過程で、同社では日本全国で年間約32万トン発生する「酒粕」に着目。酒粕のアップサイクルと、植物性たんぱく質を中心とする栄養設計を掛け合わせた植物性プロテイン「ソイプロビューティSAKE」を開発し、2023年9月に発売した。

佐々木酒造の日本酒「聚楽第」の酒粕

「ソイプロビューティSAKE」の原料となっている、佐々木酒造の日本酒「聚楽第」の酒粕

酒粕は、京都にある佐々木酒造の日本酒「聚楽第」を造る際にとれるものを使用。「京の琴」という、芳醇な香りを生み出す酵母の特徴が活きる製品になった。

プロダクトマーケティング室のSHUJI氏は次のように語る。

「古代から日本人の健康的な生活に寄与してきた酒粕の栄養はもちろん、佐々木酒造のこだわりの酵母からつくられた風味によって、甘酒のように老若男女問わず誰でもおいしく飲むことができる商品にすることができました」

また、今年1月には「ソイプロビューティ+SAKE」として製品をリニューアル発売。「美容のためのプロテイン」から「社会課題に寄り添うプロテイン」へと価値の再定義を行った。

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