最新記事
SDGsパートナー

「行動変容」から「習慣変容」へ...OSGコーポレーションの「ステハジ」EXPOが示す共創の力

2024年12月27日(金)13時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
「カリカエ」でマイボトルを借りて返す体験が行動変容を促進

「カリカエ」でマイボトルを借りて返す体験が行動変容を促進

<使い捨てに頼らない日常(未来)への挑戦が、異業種の共創によって加速する。「ステハジ」EXPOが示した持続可能な未来へのヒントとは?>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや商品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えに基づいてニューズウィーク日本版は昨年に「SDGsアワード」を立ち上げ、今年で2年目を迎えました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇

現代社会において、使い捨てから生まれる社会課題が様々ある中、プラスチック廃棄物の問題は深刻化の一途をたどっている。年間3億トン以上が生産され、その多くが適切に処理されないまま自然界に流出し、海洋汚染や生態系の破壊を引き起こしている。このような状況を受け、各国や企業は持続可能な具体的なアクションを求められている。

実現には依然として多くの課題が残されているが、「使い捨ては恥ずかしい」の考え方を広めようと2024年9月に大阪で初開催された「ステハジ」EXPOは、持続可能な未来への道筋を示す象徴的なイベントとして注目を集めた。このイベントは、1970年に大阪府で創業し、家庭用・業務用・産業用の水に関する様々な事業を展開する株式会社OSGコーポレーション(以下、OSG)の主催のもと、イノベーションの創出を目指す234の企業や団体が一堂に会し、共創の精神で新たな解決策を模索する場となった。

newsweekjp20241226024050-52f27b62f411ca1f7cfa21a1aadc84efa3fd9c1b.jpg

年間稼働日数が課題のサッカー専用グランド(パナソニックスタジアム吹田)での「ステハジ」EXPO開催もサステナブルな取り組みの一環だ

異業種連携で実現を目指す「使い捨てに頼らない日常(未来)」

OSGは2019年に「ステハジ」プロジェクトを始動し、「使い捨ては恥ずかしい」という力強いメッセージのもと、サステナブル思考の育成を目的とした、「マイボトルの持ち歩き」「給水スポットの拡大」など、異業種間での共創を推進してきた。このプロジェクトには現在、400以上の企業や団体が共創メンバーとして参加し、活動を支えている。

このプロジェクトの中でも特筆すべきは、競合関係にある象印、タイガー、ピーコック、ポケトルといった魔法瓶メーカーが手を取り合い、さらにアーバンリサーチが参加し、「新たな社会の仕組みや個人の習慣」の行動変容と習慣変容に向けて協力した点だ。

この連携を象徴する取り組みとして、「ステハジ」EXPOでは「カリカエ」が実施された。来場者は会場内でマイボトルを「カリて(借りて)カエす(返す)」ことで、実際にその利便性を体感できる。この仕組みは単なる啓発にとどまらない、行動変容を目指した実践的な試みだ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米関税で見通し引き下げ、基調物価の2%到達も後ずれ

ワールド

パレスチナ支持の学生、米地裁判事が保釈命令 「赤狩

ワールド

イラン、欧州3カ国と2日にローマで会談へ 米との核

ワールド

豪総選挙、与党が政権維持の公算 トランプ政策に懸念
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 2
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 6
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    中居正広事件は「ポジティブ」な空気が生んだ...誰も…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 7
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 8
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 9
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 10
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中