最新記事
SDGsパートナー

廃プラのみを主原料とする包装資材 使う側もサーキュラーエコノミーに貢献できる和光紙器の「ポリエコレンシリーズ」

2023年12月22日(金)17時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
環境配慮型商品「ポリエコレンシリーズ」の完成品例

無駄な資源を生み出さない環境配慮型商品「ポリエコレンシリーズ」の完成品例

<製造中に発生するロス材や端材、使用済みの商品をも再利用。「リサイクル100%」にこだわった一貫製造循環システムとは>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや製品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えのもと、ニューズウィーク日本版はこの春、「SDGsアワード」を立ち上げました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇
  

ほとんどが化石燃料である石油から作られていることや、焼却の際に発生する温室効果ガスが課題となっているプラスチック。海に流出したゴミによる海洋汚染も深刻だが、和光紙器株式会社はこれを廃棄するのではなく、資源として有効活用している。廃プラスチックを使用した環境配慮型の包装資材「ポリエコレンシリーズ」は、いかにして生まれたのか。

包装資材が「環境への課題となる可能性」について早くから議論

廃プラスチックの環境への悪影響が世界中で取り沙汰されている今日、SDGs目標12にあるとおり、消費者の「つかう責任」と製造業者の「つくる責任」が問われている。例えば、製品を消費者の元に安全かつ効率的に送り届けるために不可欠な包装資材は、その役目を終えるとすぐにゴミとなる。

真空成形やパレット、段ボールなど製造業向けに包装資材を提供する和光紙器株式会社は、早くからこの事実を直視してきた。代表取締役の本橋志郎氏は、「包装資材が環境への課題となる可能性について、当社では約15年前から議論していました」と語る。

そんな同社が開発したのが、リサイクル可能な廃棄プラスチックのみを主原料とする包装資材「ポリエコレンシリーズ」だ。

製造工程で発生するロス材や端材、また使用済みの商品を粉砕したペレットを再利用するなど、無駄を生み出さない仕組みを構築した。「つくる」側はもちろん、メーカーなど「つかう」側の同社顧客もサーキュラーエコノミーの実現に貢献する取り組みと言うことができるだろう。

このようなリサイクル100%にこだわった一貫製造循環システムが評価され、埼玉県川口市に本拠を置く同社は「彩の国埼玉環境大賞」で奨励賞(2021年度)、「彩の国SDGs技術賞」では奨励賞(2022年)を受賞している。

SDGs
2100年には「寿司」がなくなる?...斎藤佑樹×佐座槙苗と学ぶ「サステナビリティ」 スポーツ界にも危機が迫る!?
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

MAGA派グリーン議員、トランプ氏発言で危険にさら

ビジネス

テスラ、米生産で中国製部品の排除をサプライヤーに要

ビジネス

米政権文書、アリババが中国軍に技術協力と指摘=FT

ビジネス

エヌビディア決算にハイテク株の手掛かり求める展開に
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 3
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生まれた「全く異なる」2つの投資機会とは?
  • 4
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 5
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「不衛生すぎる」...「ありえない服装」でスタバ休憩…
  • 8
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 9
    レアアースを武器にした中国...実は米国への依存度が…
  • 10
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 9
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 10
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中