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「ガチャガチャやって寄付してください」 シェアハッピーエールのユニークな活動が地域の課題を解決

2023年11月17日(金)14時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー

資金調達や広報活動に苦労するNPO団体の一助となる取り組みへ

シェアハッピーエールが、寄付ガチャを開始した背景には、多くの社会課題解決団体が抱える人的、資金的リソース不足の問題がある。

同団体は地域の子どもたちの健全な育成と地域活性化を目指し、子どもたちの第3の居場所となる「地域駄菓子屋」の全国展開を推進する活動を行っているが、事業の継続に必要な人件費や運営費の資金調達に苦戦していた。

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地域駄菓子屋として、シェアハッピーエールが運営する駄菓子屋と遊び場を組み合わせた「兵庫塚パーク」

そこで、寄付とエンターテインメントを組み合わせることで、新しい形の資金調達と広報活動の方法として考えたのが、寄付ガチャだった。株式会社サクシードと農業法人深作農園有限会社の協力のもと、2023年2月に「深作農園ガチャ」をスタート。この成功を受けて、本格的に寄付ガチャの運営を開始した。

「私たちの取り組みは、小さな団体が大きな夢を持ち続けるための一助として、新しい資金調達と広報のチャネルを提供することを目的としています。この取り組みを通じて、多くの団体がその活動を継続し、地域社会の課題解決に貢献していくことを心から願っています」と、並木氏は語る。

日本はチャリテイー機関「Charites Aid Foundation(CAF)」が2022年に行った「世界に人助け指数」で世界ワースト2位となっており、寄付やボランティアへの意識が低いことが窺える。寄付ガチャが生まれるきっかけとなった、NPO法人の抱える問題も、寄付文化が根付いていないことが一因となっているだろう。

日本社会で寄付文化を定着させるためには、寄付ガチャのように楽しめる仕組みのものからでも参加し、こうした団体の活動の実態を知り、社会全体で支えることが、SDGsを継続させる力となるのではないだろうか。

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