最新記事
SDGsパートナー

農業体験を通じた地域活性化へ、アトレファームジャパンが打つ新たなモデル構築

2023年11月2日(木)14時54分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
アトレファーム SDGsアワード

官民連携による市を挙げた地域活性化に向けた挑戦が続く。

<人口減少に悩む地域に残された「耕作放棄地」を利用し、第一次産業を起爆剤として地域活性化に挑む事業をスタート>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや製品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えのもと、ニューズウィーク日本版はこの春、「SDGsアワード」を立ち上げました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇


アトレファームジャパン株式会社は、体験農園及びカフェの運営を主軸とした地域活性化の実現を目指して、2020年2月に拠点施設「体験農園みとか」をグランドオープンした。地域を巻き込んだ様々な事業が注目を集めている。

耕作放棄地を活用、県内最大級の農園が地域のプラットフォームに

日本の多くの地方では高齢化と人口減少が進行し、そうした地域では経済の停滞も問題となっている。岐阜県山県市もそんな地方都市の1つと言える。アトレファームジャパンは、その現状を打開しようと、大日コンサルタント株式会社、西濃建設株式会社、株式会社大雅の地元3社が連携して設立した「特別目的会社」(Special Purpose Company, SPC)だ。

地域活性化の方策として3社が焦点を当てたのが、山県市内に残された「耕作放棄地」だった。使われることなく眠っていた土地に岐阜県最大規模の農園「体験農園みとか」を開き、この場所を中心に第一次産業を起爆剤として地域活性化に挑む事業をスタートさせた。

調整ロゴマーク_アトレファーム.jpg

ネーミングは果実の「実と果」に由来する。人の心を惹きつける場所になるという願いを込めた。

具体的には、いちごや高級ぶどうなどの栽培とその収穫体験の提供による農業の活性化や地域ブランド・認知度の向上を目指している。さらには、地域内周遊を通じて地域を訪れる人を増やし、地域内消費の拡大、そして新規就農者・既存農家の支援による就農人口の増加などを目指しているという。

アトレファームジャパンを立ち上げた3社は、地域の課題を解決するためには企業個々の力だけでは限界があり、行政とパートナーシップを構築することが必要だと考えた。そこで、2019年12月の同社の設立と時を同じくして、山県市と共同して農業を核とした地域活性化に貢献するための官民連携協定(PPP)を締結。より円滑に事業を展開できるようにした。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

EU、中国製ブリキ鋼板の反ダンピング調査開始

ワールド

イスラエルはガザ停戦努力を回避、軍事解決は幻想=エ

ワールド

「英国を再建」、野党・労働党が選挙公約 不法移民対

ワールド

マレーシアGDP、第1四半期は前年比4.2%増 輸
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 2

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた異常」...「極めて重要な発見」とは?

  • 3

    羽田空港衝突事故で「日航の奇跡」を可能にした、奇跡とは程遠い偉業

  • 4

    存在するはずのない系外惑星「ハルラ」をめぐる謎、…

  • 5

    老化した脳、わずか半年の有酸素運動で若返る=「脳…

  • 6

    アメリカはどうでもよい...弾薬の供与停止も「進撃の…

  • 7

    共同親権法制を実施するうえでの2つの留意点

  • 8

    半分しか当たらない北朝鮮ミサイル、ロシアに供与と…

  • 9

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 10

    総額100万円ほどの負担増...国民年金の納付「5年延長…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 5

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 6

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 7

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中