最新記事
SDGsパートナー

「モノを売り買いする場」を超え、「賑わいを創出する場」へと駅ビルの役割を進化させたアトレ取手

2023年10月5日(木)10時50分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
「たいけん美じゅつ場VIVA」

「アトレ取手」の4階にある「たいけん美じゅつ場VIVA」

<モノ・コト・サービスを提供するという従来のビジネスモデルを超え、駅ビルの「強み」をいかして地域の活性化に取り組む「アトレ取手」>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや製品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えのもと、ニューズウィーク日本版はこの春、「SDGsアワード」を立ち上げました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇


商業施設「アトレ取手」にある文化交流施設「たいけん美じゅつ場VIVA」は、どのようにSDGsの推進に貢献しているのか。駅ビルに新たな役割を持たせるだけでなく、行政や大学、地域の人々を巻き込み、地域を活性化させる取り組みを紹介する。

アートという地域資源を活用し、新たな駅ビルのカタチを目指す

2019年、JR取手駅にある駅ビル「アトレ取手」の4階にオープンした「たいけん美じゅつ場VIVA」。アートを介してコミュニティをつくることを目的とした文化交流施設で、取手市が運営するギャラリーや、工作室、東京藝術大学卒業生の秀作を展示するオープンアーカイブなど1フロア全体が繋がる空間となっている。

このオープンアーカイブは藝大所蔵作品が常時展示され、一般の方が研究・鑑賞が出来る国内唯一の施設となっている。

商業施設であるアトレにVIVAをオープンさせた背景には、地域の人口や取手駅の乗降者数の減少による売上への影響がある。駅立地という従来の強みが弱まり、テナントが離れたことで、これまでのモノ・コト・サービスを提供するというビジネスモデルだけでは限界を迎えることが予想されていた。

そこで、市内に位置する東京藝術大学取手校地や、20年以上続く市民が主体となった「取手アートプロジェクト」など、アートを通じたコミュニティづくりといった取手の魅力を活かす新たな事業を構想。取手市、東京藝術大学、JR東日本東京支社、アトレの4者が連携して、VIVAの運営が始まった。目指したのはサステイナブルなコミュニティづくりと、それを支える人づくりだ。

「取手ならではの資源を駅ビルに取り込む事で、本当の意味で地域を活性させる、その街になくてはならないコミュニティハブとSCが融合した新しい駅ビルのカタチ『街ビルSC』にチャレンジしようと決めました」と、アトレ取手 店長の高橋弘一郎氏は語る。

230923sdg_tav02.jpg

アート・コミュニケータ「トリばァ」が案内役を務めての対話型鑑賞

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

FRB、政府閉鎖中も政策判断可能 代替データ活用=

ワールド

米政府閉鎖の影響「想定より深刻」、再開後は速やかに

ビジネス

英中銀の12月利下げを予想、主要金融機関 利下げな

ビジネス

FRB、利下げは慎重に進める必要 中立金利に接近=
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2人の若者...最悪の勘違いと、残酷すぎた結末
  • 3
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が語る「助かった人たちの行動」
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 6
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    長時間フライトでこれは地獄...前に座る女性の「あり…
  • 9
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 10
    「これは困るよ...」結婚式当日にフォトグラファーの…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中