東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
6メートルもある小腸にがんが少ない理由
不思議なのは、胃で消化された食物を吸収する役割を持つ小腸(空腸と回腸)にがんが発生するのは、非常に稀だということです。
私がセンター長を務める昭和医科大学横浜市北部病院消化器センターでは年間500人を超える大腸がんの患者さんを治療しますが、小腸がんは数例にすぎません。小腸がんは、それほど少ないのです。
大腸(腸管)の長さが1.5〜2メートルなのに対し、小腸は約6〜7メートルもあります。広げるとテニスコート1面と同じくらいの面積になる大きな臓器なのに、なぜここにがんが発生しないのでしょうか。
理由はまだよく解明されていませんが、小腸は消化吸収の主戦場で、いわば「働きすぎ」のため、大腸細胞と比べて細胞のターンオーバー(新陳代謝)が速く、つまり細胞が生まれてから死ぬまでの期間が3〜7日以内と短いため、がん細胞が発生する前に細胞が死に、がんになる時間がないからなどと推測されています。
小腸の内視鏡検査はとても時間がかかりますが、幸い小腸がんの発生頻度が極めて少ないので、検査件数も多くありません。
医学会の定説は「食生活の欧米化」だが...
日本人に大腸がんが増加したのには一体どのような理由があるのでしょうか。
残念ながら原因(背景因子)は特定されていませんが、医学界の定説では食生活の変化、特に米や食物繊維摂取量が減少した代わりに、動物性食品(高脂肪・高カロリーの肉や牛乳、乳製品など)の摂取量が増加したことが大きいとされています。食生活の変化を要因とする調査結果は、各種研究の中でも最も有力なものです。
とはいえ、これだけだと説明のつかない点もあります。がんの死亡率には、地域差があるからです。青森県・岩手県・秋田県の北東北3県はかつての大腸がん死亡者数のワースト県ですが、ほかの県と比べて食生活が極端に欧米化しているかというと、別にそんなわけではありません。
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