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メンタルヘルス

職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何か?...「うつ病」との関係から予防策まで

2025年8月7日(木)17時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

そこで大切なのは、安心して考えられる環境を整え、信頼できる人から意見をもらいながら、自己理解を深めていくことです。

例えば、「リワークプログラム」と呼ばれる復職支援のプログラムがあります。このプログラムでは、休職者が学校のように週5日通所し、同じように休職している人たちと一緒に講座を受け、グループワークを行います。

また、多くのリワークプログラムには心理職の専門家が常駐しており、再発防止について相談したり、自分の考え方や行動に対するフィードバックを受けたりすることができます。

こうした取り組みを通じて、自分1人ではわからなかった、行動や思考の癖、コミュニケーション時の表情などに気づかされることがあります。その結果、今後どのように働くべきかを考えやすくなり、よりよい職場適応につながるのです。

冒頭の、「職場の環境が悪いのか、自分が悪いのか」という問いに対しては、「どちらも悪いわけではないが、お互いに変えるべき点がないかを相談することが必要」と考えましょう。どちらかに非があるわけではなく、お互い歩み寄りや変化が必要になることを覚えておいてください。

そして、自分が変わるための最も効率的な方法は、他人の力を借りることです。周囲の意見を取り入れながら、自分と職場の関係をよりよいものにしていくことが、長く働き続けるための鍵となります。

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