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職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何か?...「うつ病」との関係から予防策まで

2025年8月7日(木)17時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

このように質問すると必ず不満そうな顔をされます。それでも復職後に再発しないために、さらに言えば、今後健康に働いて活躍してもらうためには「あること」に気づいてもらう必要があるのです。それは「どちらが悪いかという視点で物事を考えている限り、いずれまた適応の問題が起きる」ことです。

もし「上司と合わない」ことが休職の原因だった場合、会社が「違う上司の下につける」対応を取ることもあります。しかし、そこで考えなければならないのは、「会社は今後ずっと、あなたが気に入る上司を選び続けなければならないのか?」といった点です。

会社や職場、関係者や顧客には、色々な人がいるのは当たり前のことです。それぞれに異なる考えや働き方があり、その中で成果を出すために頑張る。お互いに意見が合わない部分があれば、相談して解決するか、お互い気にしないようにする。

このような工夫をして、異なる価値観を持つ人とうまく仕事を進めるスキルを身につけることが、長く安定して働くために求められます。

異なる価値観を持つ人とうまく働くためには、まずは自分自身をしっかりと理解する必要があります。自分がどのような場面でどのような感情を抱き、どのような言動をとる傾向があるかを理解することで、環境に応じた適切な行動をとることができるようになるからです。

他人の力を借りて自己理解を深める

しかし自分自身を理解することは簡単ではありません。自分の見たくない部分にも向き合う必要があり、苦しい作業です。人によっては、こうした作業がストレスになり、再度体調を崩すこともあります。

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