なぜ「あなたの筋トレ」は伸び悩んでいるのか?...筋肉は「光る電球」だった
ある視点から眺めると、運動神経系アスリートも筋肉系アスリートも同じことを望んでいる。
ここまでの比喩に従えば「より明るい光」、つまり、筋肉の作業出力量を上げることが目的になる。そのため、最大限の筋力を求めるアスリートは、筋肉も鍛えて電球を大きなものに変えようとする。
毎年開催される筋力イベント(パワーリフティング競技会など)に通っているとそれがわかる。
筋力がついてきたアスリートは、一様に筋肉も大きくなっていく。キャリアを通して彼を観察していると、重いクラスへと何段階か上がっていくだろう。筋肉が小さい頃の彼よりも、筋肉が大きくなった後の彼の方が強い筋力を発揮できるようになっている。
ボディビルダーの側から考えると、彼らはより大きな「電球」(作業出力量が大きくなる巨大な筋肉)を求めている。
筋肉が大きくなればなるほど、より重いウエイトを挙げられるようになり、筋肉により大きなストレスをかけられるようになるからだ。そのストレスに適応するため、筋量が増していく。
この進歩を停滞させないためには、体が大きくなればなるほど重いウエイトが必要になる。そして、それにはウエイトを挙げるための技術──筋力が必要になる。
言葉を変えれば、筋肉を限界まで開発したいなら運動神経系を鍛える必要が出てくるということになる。