最新記事
健康

心臓専門医が薦める「ダークチョコ×紅茶」最強の組み合わせ...血管をケアする「フラバノール」とは?【最新研究】

Cardiologists Reveal Another Health Benefit of Dark Chocolate

2025年5月21日(水)19時45分
ルーシー・ノタラントニオ

ただし、一般的な市販のチョコレートには糖分や脂肪、カロリーが多く含まれており、過剰に摂取すれば逆効果になるおそれがある。さらに、フラバノールの含有量や構成は製品ごとに大きく異なり、パッケージに明記されていないことも多い。

高血圧の人はカカオ分が70%以上のダークチョコレート、あるいはココアパウダーを食事に取り入れることをハイス教授は推奨する。


 

「1日20〜30グラム、数片のダークチョコレートが適量です。あるいは、牛乳に化学的な加工を行なっていない「非アルカリ処理」のココアパウダーを大さじ2〜3杯加えれば、ラテの代わりにもなります」

本研究で確認された健康効果は、一度に大量摂取したときではなく、長期間にわたる継続的な摂取によって得られたものであるのも見逃せない点だ。また、医師と相談しながら家庭で血圧を測定しつつ、その効果を確認するのがベストな方法であるとハイス教授は述べる。

「アメリカ疾病予防管理センター(CDC)」によれば、アメリカの成人の約半数が高血圧であるため、心疾患や脳卒中の大きなリスク要因となっており、いずれも国内の死因の上位を占めている。

しかし、ダークチョコレートに効果が期待できるとはいえ、特効薬になるわけではない。バランスの取れた食事、適正体重の維持、禁煙、節酒、定期的な運動、そして十分な睡眠を含む健康的な生活習慣を「アメリカ疾病予防管理センター(CDC)」は推奨している。

なお、フラバノールには血圧を下げる以外にも、血管の内側を覆う内皮細胞の働きを高める効果もあることも示された。また、血圧に変化がないときであっても、循環器系への好影響も見られるなど血管機能全体に重要な役割を担っていることも示唆された。ハイス教授は次のように述べる。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

冷戦時代の余剰プルトニウムを原発燃料に、トランプ米

ワールド

再送-北朝鮮、韓国が軍事境界線付近で警告射撃を行っ

ビジネス

ヤゲオ、芝浦電子へのTOB価格を7130円に再引き

ワールド

インテル、米政府による10%株式取得に合意=トラン
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
2025年8月26日号(8/19発売)

中国の圧力とアメリカの「変心」に危機感。東アジア最大のリスクを考える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 2
    「このクマ、絶対爆笑してる」水槽の前に立つ女の子、ホッキョクグマが取った「まさかの行動」にSNS大爆笑
  • 3
    3本足の「親友」を優しく見守る姿が泣ける!ラブラドール2匹の深い絆
  • 4
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 5
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自…
  • 6
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 7
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 8
    一体なぜ? 66年前に死んだ「兄の遺体」が南極大陸で…
  • 9
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 10
    海上ヴィラで撮影中、スマホが夜の海に落下...女性が…
  • 1
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 2
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 3
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人」だった...母親によるビフォーアフター画像にSNS驚愕
  • 4
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 5
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 6
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自…
  • 7
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 8
    20代で「統合失調症」と診断された女性...「自分は精…
  • 9
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大…
  • 10
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中