最新記事
日本社会

日本人女性の「更年期症状」が軽いのはなぜか?...専門家が語る「文化と意識」の違い

Expert Shares Why Japanese Women Have Less Severe Menopause Symptoms

2025年5月18日(日)13時30分
ルーシー・ノタラントニオ

「再出発」としての更年期

2023年の「YouGov」の調査によると、欧米では更年期をネガティブにとらえる女性が多数派だった。

その一方で、日本ではこの時期は「再生の段階」ととらえられる。英語では「menopause(閉経期)」だが、日本語の「Konenki(更年期)」には「年齢を入れ替えていく」という意味がある。


フォスター氏が引用した文化人類学者マーガレット・ロック博士の「Psychosomatic Medicine 」掲載の論文によれば、日本人女性はアメリカ人女性に比べて、ホットフラッシュや寝汗の頻度が低いとされる。

「西洋文化では、特に女性にとって加齢が『衰退』とみなされやすく、若さが重要視されます。だからこそ、この時期が『生殖能力の喪失』とし否定的にとらえられがちなのです。一方、東洋や先住民の文化では、更年期を迎えた女性が『賢者』として尊敬されます。むしろ人生で最も力強く、敬われる段階だと考えられています」

「再生の段階」に向けた文化的視点

「西洋医学の影響で、日本でも更年期に対するとらえ方は少しずつ変化しているが、依然として北米の女性よりも不快な症状は少ない」と語るのは、デラウェア大学の人類学者で20年以上にわたり日本で加齢や更年期、母子保健に関する調査を行ってきたメリッサ・メルビー教授だ。

先のマーガレット・ロック博士の研究を引用した上で、「大豆由来の植物エストロゲンの摂取量が多いことも影響している」と指摘する。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:カジノ産業に賭けるスリランカ、統合型リゾ

ワールド

米、パレスチナ指導者アッバス議長にビザ発給せず 国

ワールド

トランプ関税の大半違法、米控訴裁が判断 「完全な災

ビジネス

アングル:中国、高齢者市場に活路 「シルバー経済」
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:健康長寿の筋トレ入門
特集:健康長寿の筋トレ入門
2025年9月 2日号(8/26発売)

「何歳から始めても遅すぎることはない」――長寿時代の今こそ筋力の大切さを見直す時

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動ける体」をつくる、エキセントリック運動【note限定公開記事】
  • 2
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 3
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体」をつくる4つの食事ポイント
  • 4
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 5
    「人類初のパンデミック」の謎がついに解明...1500年…
  • 6
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 7
    「体を動かすと頭が冴える」は気のせいじゃなかった⋯…
  • 8
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 9
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 10
    首を制する者が、筋トレを制す...見た目もパフォーマ…
  • 1
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 2
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット民が「塩素かぶれ」じゃないと見抜いたワケ
  • 3
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 4
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 5
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 6
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 7
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 8
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 9
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 10
    脳をハイジャックする「10の超加工食品」とは?...罪…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 7
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中