最新記事
健康

「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡眠の「正しい関係」【最新研究】

Coffee and Sleep: How Late Is Too Late for Your Last Cup?

2025年4月3日(木)08時15分
ルーシー・ノタラントニオ
コーヒー

Tendo-shutterstock

<朝にコーヒーを飲むことは、睡眠だけでなく健康全般にも好影響をもたらす可能性がある一方で...>

毎日のコーヒーを楽しんでいるなら、その時間帯にも気をつけたい──1日のうちの早い時間帯に飲むことで、睡眠だけでなく、長期的な健康効果も期待できるという。

カフェインを最大限に活かすのであれば、最後の1杯は朝にするのが理想的かもしれない...。

「Statista」データによると、アメリカではほとんどの人が毎日コーヒーを飲んでおり、2023年のデータでは、全人口の1%の人が1日8杯以上飲んでいる。その一方で、60%の人は1〜2杯にとどめているという。


 

就寝6時間前であってもカフェインを摂取すると睡眠が著しく妨げられ、睡眠時間が減少し、安眠に影響を及ぼすという調査結果について、睡眠医学の専門医であるデビッド・ベナビデス医師に話を聞いた。

多くの人が朝の目覚めや午後のリフレッシュにコーヒーを飲んでいるが、デトロイトのヘンリー・フォード病院の睡眠障害研究センター(Sleep Disorders & Research Center at Henry Ford Hospital)の調査によると、1日4杯(カフェイン400mg)の摂取タイミングによっては睡眠の質に影響が出る可能性があるという。

ハーバード大学メディカル・スクール、およびマス・ジェネラル・ブリガム病院(MGB)所属のベナビデス医師は、カフェインが睡眠に与える影響について次のように本誌への取材に答えた。

「カフェインは、眠気を促す化学物質『アデノシン(Adenosine)』の働きをブロックします。私たちの体内では1日を通してアデノシンが蓄積し、自然と眠くなる仕組みになっています。しかし、就寝時にカフェインが残っていることでエネルギーが生まれ、睡眠が妨げられることがあるのです」

SDGs
使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが「竹建築」の可能性に挑む理由
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

パレスチナ支持の学生、米地裁判事が保釈命令 「赤狩

ワールド

イラン、欧州3カ国と2日にローマで会談へ 米との核

ビジネス

米関税で見通し引き下げ、基調物価の2%到達も後ずれ

ワールド

豪総選挙、与党が政権維持の公算 トランプ政策に懸念
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 2
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 6
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    中居正広事件は「ポジティブ」な空気が生んだ...誰も…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 7
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 8
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 9
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 10
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中