最新記事
ビジネススキル

起業家や芸術家ら超一流から「成功の秘訣」を聞き出すための、12の「正しい質問」

2024年10月10日(木)18時30分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
インタビュー

写真はイメージです Studio Romantic-shutterstock

<料理を食べて「レシピを推測」、音楽を聴いて「コード進行を解明」...そんな能力はどうすれば身につけられる? 成功者から学ぶ際も、聞くべき質問がある>

成功するために必要なのは「才能」か、「努力」かーー。

世界中で何度となく繰り返されてきた問いだが、偉業の達成には、もう1つ秘訣があるという。リバース・エンジニアリング、すなわち、「表面に現れていることの裏側を見て、隠れた仕組みを見出すこと」だ。

では、その「隠れた仕組み」を見つけるにはどうすればいいか。

大学教授で社会心理学者のロン・フリードマン氏は、「自分が成功者になりたければ、成功者たちの成功の秘訣を分解して再設計するのが近道だ。(成功者から)うまく話を聞きだすためには、3つのカテゴリーで質問するといい」と言う。

フリードマン氏は全米ベストセラーとなった著書『リバース思考 超一流に学ぶ「成功を逆算」する方法』(邦訳・かんき出版)で、リバース・エンジニアリングを余すところなく解説。同書から、一部を抜粋・再編集して紹介する(本記事は第1回)。

※『リバース思考』からの抜粋・第2回:自動車とジェネリック医薬品、両業界に共通する「成功を手助けする黒子」の存在

◇ ◇ ◇

超一流の人が持つ「才能」と「努力」以外の能力

あなたも、非常に優れた「偉業」や、そうした偉業を達成するために必要な「能力」についての話を、これまで何度となく聞いたことがあるだろう。

偉業の達成には、まず「才能」によるものという見方がある。

これは、「人は誰でも何らかの強みを持って生まれ、そして自分の強みを発見してそれを職業に生かして開花させた人が各分野でトップに上り詰める」というストーリーになる。

もう一方が、偉業の達成は「訓練の賜物(たまもの)」であるという見方だ。

この視点では、「才能は偉業達成をほんの少し後押ししてくれるにすぎない」ということになる。本当に重要なのは、効果的な練習方法と人一倍努力する姿勢だという。

ところが偉業の達成には、もう1つ秘訣がある。あまり知られていないが、「スキル獲得と上達への近道」ともいうべきもので、芸術家や作家、料理人、アスリートから発明家、起業家に至るまで、あらゆる業界で超一流の人たちが驚くほど一般的に活用している。

それが「リバース・エンジニアリング」である。

リバース・エンジニアリングは、「表面に現れていることの裏側を見て、隠れた仕組みを見出すこと」だ。どのような設計になっているかを調べ、さらに重要なのが「そこからその改変方法を見出していく技術」だ。

具体的には、頬が落ちそうなほど美味しい料理を食べて「レシピを推測する」、美しい音楽を聴いて「コード進行を突き止める」、ある映画を観て「物語の展開構造をつかむ」などといった能力を指す。

このように分解することで偉業を達成した例は、文学や芸術からビジネス界まで、さまざまな分野で豊富にある。

たとえば、映画製作者のジャド・アパトーを例に取って考えてみよう。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米財務長官、FRBに利下げ求める

ビジネス

アングル:日銀、柔軟な政策対応の局面 米関税の不確

ビジネス

米人員削減、4月は前月比62%減 新規採用は低迷=

ビジネス

GM、通期利益予想引き下げ 関税の影響最大50億ド
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 2
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 5
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 6
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    悲しみは時間薬だし、幸せは自分次第だから切り替え…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 8
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 9
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 10
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中