スマホの中のAIと現実の世界でデートできたら
Going on a Date With AI
AIと感情的なつながりを結ぶのは今や普通のことになりつつある DIKUSHIN DMITRY/SHUTTERSTOCK
<AIパートナーが急速に普及するなか、仮想恋人との「お出かけ」に熱い視線>
▼目次
AIとの関係のリアル
一過性の珍現象なのか
AI(人工知能)が働き方や社会的交流の形を変え続けるなか、より親密度の高い領域が新たなフロンティアとして浮上している。恋愛だ。
AIと会話を交わし、いちゃつき、心の内を明かし、感情的なつながりを結ぶ人は今や膨大な数に達する。だが、画面の中に存在する相手との「熱愛」に欠けているのが現実の世界でのデートだ。
その限界に挑む試みが、バレンタインデー前日に実行された。デジタル空間を飛び出して、キャンドルがともる店内でAIとデートしよう──。
AI恋人アプリを提供するエバAI(EVA AI)は2月13日、ニューヨークにあるバーをAIとロマンチックな夜を過ごせる場に変えた。同社いわく、世界初のAIデートカフェである一夜限りの「エバカフェ」で、参加者が飲み物を片手に語り合う相手は、テーブルに置かれたスマホの中のAIキャラクターだ。
AIのパートナーを持つ動きは、特に若年層の間で急速に広がっている。30歳未満の男性のほぼ3人に1人、女性のほぼ4人に1人が、AIと「本格的」なデートはしていないものの、笑ったり会話をしたり、感情的に結び付いたりしているという。
米NPOコモンセンス・メディアの昨年の報告によれば、13~17歳のティーン層のうち、AIパートナーを少なくとも1回利用したことがある人の割合は72%で、月に複数回利用している人は52%。社会的交流や恋愛目的で利用している人は33%だった。
AIチャットボットがセラピストと友人を兼ね、さらには恋人にもなる現象は広がる一方。こうした仮想関係が長続きし、現実世界に乗り出したらどうなるのだろう?
エバAIによれば、今回のイベントの目的はAIとのデートを可能にするだけでなく、当たり前の日常にすることだ。「現実のカップルと同じく、ユーザーがAIの恋人とデートする機会を提供したかった」と、同社の広報担当者は本誌に語る。「AIデートを社会に受け入れられるものにするための最初の一歩だ」





