最新記事
自己啓発

ハーバード大学が80年間724人を追跡調査して解明した「人生に最大の幸福をもたらす」意外な要素

2022年2月14日(月)18時00分
松尾一也(ルネッサンス・アイズ代表取締役会長) *PRESIDENT Onlineからの転載
50代の友人たちのイメージ

50代でいい友達がいることは人生の宝箱です *写真はイメージです Yagi-Studio - iStockphoto


50代は役職定年、親の介護といった人生の難局に直面する世代。作家の松尾一也さんは「50代で人生のマネジメントができるか否かで、それまで育てた果実を手にできるか決まります。人生を実らせるのは、『エリート・金持ち・有名』ではなく『良い人間関係・元気・心の平安』です」という――。

※本稿は、松尾一也『50代から実る人、枯れる人』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。

あなたが自分の時間とエネルギーを使うべきものは何ですか

実る人=人生を幸せにするものに気づく
枯れる人=人間関係から枯れていく
 

YouTubeで「TEDカンファレンス」の映像を見て、背筋が震えるほどの感動を覚えました。「人生を幸せにするのは何?」......なんとシンプルに最も大切で重要なことを伝えているのだろう! と。

一生を通して私達を健康で幸福にしてくれるのはなんでしょうか。

――最高の未来の自分のために投資するべきものとは?
――自分の時間とエネルギーを使うべきものとは?
――最も大切な人生の目的とは?

これはハーバード大学が1938年から約80年、724名の男性を調査し続けた史上最も長期間にわたって成人を追跡した研究です(ハーバード成人発達研究)。そして4代目所長のロバート・ウォールディンガー教授によると、その答えは......

「私達を健康に幸福にするのは、良い人間関係に尽きる」なのです。

はぁ? と感じる人もいるかも知れませんが、50歳を超えた多くの人はうなずき、共感することでしょう。私も人間育成の仕事に34年従事してみて、まさにその通りだと思います。

特に50代の時に良い人間関係に恵まれていると、70代、80代の時に健康で幸せを実感している比率がかなり高い、という研究結果が出ているのだそうです。ロバート・ウォールディンガー教授が紹介している作家のマーク・トウェインの次の言葉は心に刺さるものがあります。

「かくも短き人生に、争い、謝罪し、傷心して、責任を追及している時間などない。愛し合うための時間しかない。それがたとえ一瞬にすぎなくても、良い人生は良い人間関係で築かれる」

人が実るも枯れるも、その人の「人間関係」次第ということです。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

小泉防衛相、中国軍のレーダー照射を説明 豪国防相「

ワールド

米安保戦略、ロシアを「直接的な脅威」とせず クレム

ワールド

中国海軍、日本の主張は「事実と矛盾」 レーダー照射

ワールド

豪国防相と東シナ海や南シナ海について深刻な懸念共有
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 2
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 5
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    『ブレイキング・バッド』のスピンオフ映画『エルカ…
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 10
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中