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新しい生活様式で通信費月9500円減、住居費はゼロに 富裕層に学ぶすごい「固定費削減作戦」

2021年1月31日(日)15時15分
午堂 登紀雄(米国公認会計士) *PRESIDENT Onlineからの転載

IT業界などでは比較的なじみがありますから普及・浸透は早かったですが、それが全産業に広がっています。

これを個人に適用すると「チームコミュニケーションツールを使いこなせない(自部門内で上手に活用できない)人は淘汰されかねない」「ツールのおかげで従来型の報・連・相は不要となり、リーダーはよりチームの生産性向上への貢献が求められる」ということが言えるでしょう。

内部留保を高める

昨年末に経営者仲間の忘年会に呼ばれたのですが、そこで盛り上がったのが「手元現金をいかに分厚くするか」というテーマでした。

喫緊で必要ではなくても、とりあえずコロナ緊急融資を申し込み、借りられるだけ借りて余剰資金を厚くしている人がほとんどでした。飲食店経営者もいたのですが「使える助成金・補助金はすべて使い倒した」と言っていました。

私もそうだったので考えることはみな同じなんだなと感じましたが、これを個人に適用するとどうなるか。

やはり家計の貯蓄率を高め、コロナによる影響が長引いても生活が脅かされない体制の構築ということでしょう。

お金が減れば支払いをどうするかということに思考が支配され、冷静さを失います。すると前向きな発想にならず創造性も失われるなど、判断力を含めた知能全般が低下します。貧困に陥ると、こういう副作用があるのです。

固定費をいかに減らすか

そうならないための手立てとして、特に大きいのは固定費を減らすことです。なぜなら固定費は収入が増えても減っても同じだけかかりますし、一度手続きをすれば、努力しなくても半永久的な効果をもたらしてくれるからです。

前述の通り、たとえば賃貸に住んでいる人なら引っ越しするとか、家主に家賃の減額交渉をする方法があります。

わが家でもここ数年、下記のような固定費削減に取り組んできました。


午堂家が取り組んだ固定費削減プラン
・自宅兼賃貸マンションの建設で住居費ゼロに
・投資ローン/住宅ローンなど各種ローンの借り換えで金利コスト削減
・投資物件の管理手数料を交渉によって減額
・電気会社の変更で電気料金の削減
・クレジットカードの見直しで年会費削減とポイント還元率アップ
・固定電話の解約(個人の携帯で十分)
・モバイルWi-Fiの解約(昨今は無料Wi-Fiポイントが多いのでさほど不便はない)
・楽天モバイルへの変更(これまでも格安スマホで4回線で月約9500円と安かったですが、ほぼ無料に)
・その他、新聞購読はしていないし、テレビもないのでNHK受信料もかからな

ちなみに、固定費だけでなく、私は服もまったく買いません。毎日ほぼ同じ格好ですし、ちょっとぐらい穴が開いていても着るからです。洗顔フォームやボディソープ・整髪剤といったものは一切使わず、リンスインシャンプーだけです。散髪も以前は美容院で3500円でしたが、いまは近所の1000円カット。これで十分です。

ま、私の場合は極端すぎてあまり参考にならないかもしれませんが。

給料が上がらないリスクに備える

固定費をはじめとした支出を減らすことと同時に、収入を増やす努力も必要になります。このコロナで企業による資金の内部留保が正当化されたため、給料がより上がりにくくなる可能性があります。

従来は企業が資金を溜め込み従業員に還元していないという批判がありましたが、コロナでも雇用を守れるのはその溜め込んでいた資金があったからだ、と言われればなかなか反論しにくいものがあります。

なので給料が上がらないリスクに備え、個人は副業などに取り組む必要があるように感じます。

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