最新記事
株の基礎知識

株で資産形成するなら見ておきたい、長期「増収増益」「連続増配」の計21銘柄

2024年6月21日(金)06時55分
千葉 明 ※かぶまどより転載
投資家 株式チャート

metamorworks-shutterstock

<株式投資に「絶対」はないが、増収増益や連続増配を長期にわたって続けている企業は注目に値する>

断るまでもなく、株式投資に「絶対」はない。では、投資対象の俎上に載せるべき銘柄は、何を頼りに絞り込んでいくのか。

一口に言えば、経験則である。過去が教える経験に学ぶべきである。当面の動きを学ぶ経験則としては「チャート」がある。また、中長期投資(株式投資による資産形成)を勘案するなら、「長期間にわたる連続増収営業増益銘柄」「長期連続増配銘柄」に学ぶ方法がある。今回は後者を検証してみたい。

まずもってお断りしておくが、本記事に登場する銘柄を「買い対象とする」ということではない。参考にしつつ、「これらに続く銘柄」に着目したい、というのが主旨だ。

増収増益を連続◎十年続ける3社

便利な時代になった。「長期増収営業増益企業」や「長期連続増配企業」のランキングを手に入れるには、かつてなら証券会社の株式投資情報部に出向き、口説きに口説いてキャッチしなくてはならなかった。が、いまは投資情報紙誌や、あるいはネット媒体で容易に手にすることができる。

さて、そこで問題。以下のA〜Cに該当する連続増収営業増益企業はどこでしょうか?

【A】
・前期(2024年3月期)までの連続増収営業増益は、22年間
・2000年設立、2007年上場
・本稿執筆時点の株価1300円台前半、予想配当利回り2.80%。年初来高値2077円/安値1258円
・前期は11.8%増収、15.6%営業増益。今期計画も10.2%増収(101億円)、5.2%営業増益(51億円)

【B】
・前期(2023年6月期)までの連続増収営業増益は、32年間
・1980年設立、1996年上場
・株価3800円前後、予想配当利回り0.55%。年初来高値4122円/安値3146円
・前期は、5.8%増収、18.7%営業増益。今期計画は第2四半期開示と同時に、6.9%増収(2兆円)、23.5%営業増益(1300億円)に上方修正。中間期実績はそれぞれ、1兆475億9400万円、755億100万円

【C】
・前期(2023年9月期)までの連続増収営業増益は、23年間
・1995年設立、2005年上場
・株価7000円強、予想配当利回り1.1%。年初来高値1万865円/安値6624円
・前期は25.5%増収、25.6%営業増益。今期計画は、16.1%増収/中間期16.0%増収(353億4100万円)、23.1%営業増益/中間期20.5%営業増益(124億7000万円)。中間期計画に対し開示済みの実績はすでに360億9900万円、126億5200万円。上方修正の公算大

この3社、実は、長期連続増収営業増企業の上位3社である。答えは本記事の最後に記すので、ぜひ考えてみてほしい。

(参考記事)「配当貴族」花王とドンキ、ヤオコー それぞれに見る優良企業への道

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米新規失業保険申請1.8万件増の24.1万件、予想

ビジネス

米財務長官、FRBに利下げ求める

ビジネス

アングル:日銀、柔軟な政策対応の局面 米関税の不確

ビジネス

米人員削減、4月は前月比62%減 新規採用は低迷=
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 2
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 5
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 6
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    悲しみは時間薬だし、幸せは自分次第だから切り替え…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 8
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 9
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 10
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中