エルモが子供を洗脳している...『セサミストリート』はトランプ政治とテクノロジーに殺される?
Big Bird’s Big Battle
「ウォーク」狩りの標的に
第2次トランプ政権が始まってすぐ、『セサミストリート』を含む公共メディアは子供と教育、家族の価値観をめぐる文化戦争の戦場と化した。
共和党議員によるNPRとPBSへの攻撃は、教科書、児童書、教師を標的にした広範な運動の一部だ。目的は「リベラルの行きすぎ」から子供たちを守ることだという。
共和党優位の「赤い州」ではここ数年、教育委員会がLGBTQ+(全ての性的少数者)を主要登場人物として描く児童書、人種差別に関する歴史物語、一部の政治家、親、活動家が「ウォーク(意識高い系)」すぎると判断した絵本を「禁書」扱いにした。
『セサミストリート』の制作費の大半はライセンス料、関連グッズの売り上げ、配給契約で賄われているが、長年PBSの番組として親しまれてきたせいで公共放送への資金援助停止を目指す保守派のターゲットになった。
ただし、エルモやクッキーモンスター、ビッグバードの未来を決めるのは政治だけではない。もう1つの決定要因はアルゴリズムの影響だ。