最新記事
資産運用

企業の決算書は読む必要なし! 年代別・普通の人のための普通の投資術

2022年6月23日(木)15時55分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

Iryouchin-iStock.

<20~30代では? パート・アルバイトや主婦(夫)は? 50代と60代でも異なる? ベストセラーお金本の著者が新刊で説く、自分のレベルに応じたお金の増やし方>

もはや「難しくて分からないから」「リスクが不安だから」などと言って、投資と無関係でいられる時代ではないかもしれない。

岸田政権が5月に打ち出した「資産所得倍増プラン」により、資産運用への関心が改めて高まっている。お金を増やすには、給料に頼ってはいられない。「貯蓄から投資へ」の流れは今後、より一層加速しそうだ。

とはいえ、株式、投資信託、ETF、外貨預金、FX、REIT、さらには暗号資産と、選択肢が多すぎるうえ、「難しそう」と感じている人は多いだろう。そしてまた、せっかく関心を持ったのに、投資から遠ざかってしまう......。

だが心配は無用だ。「それほど深い知識がなくても、時間をかけなくても、つまり、普通に仕事をして家事や子育てをする生活の中でできる投資の方法」があると、ファイナンシャルプランナーの坂本綾子氏は言う。

ベストセラー『節約・貯蓄・投資の前に 今さら聞けないお金の超基本』(朝日新聞出版)で知られる坂本氏は、このたび、新刊『絶対に損をしない お金の増やし方』(CCCメディアハウス)を出版。「確認」「準備」「学び①」「学び②」「実践」「設計」「見直し」と、7つのステップに分け、そうした「投資の方法」を詳しく、丁寧に解説している。

いわば、普通の人のための普通の投資だ。

多くのエネルギーや時間を費やして、株価をチェックしたり、企業の決算書を読みこんだりするような投資は、普通の人向きではないと坂本氏は言う。

まず自分の経験や知識、資産状況を把握すること

自分に合うお金を増やす方法を見つけるには、まずは自分の経験や知識、資産状況などを把握することが大切。自分に合った方法を見つけることで、投資に対する不安やストレスが軽減され、大きな損失を避けることにもつながるという。

本書『絶対に損をしない お金の増やし方』ではStep 1「確認:自分の経験と知識を振り返る」で、これまでに使ったことのある金融商品や経済・金融の基礎知識に関する質問が出される。それらに答え、点数化することで、自分のレベルを客観的に判断することができるというわけだ。

坂本氏が初級者に勧めるのが、つみたてNISA口座を使った投資信託の積立だ。その中でも最初は「資産分散型」が使いやすいという。1本で日本と外国の株式や債券などの複数の資産に投資できる。

注意すべきは、投資資金とは別に、すぐに使えるお金を確保しておくこと。最低でも生活費の3カ月程度、50歳以上なら1年から3年分程度が目安になる。投資を続けていくうえで、不本意に投資したものを売らざるを得なくなるような状況を避け、生活に支障が出ない環境をつくることが大切だ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、東アジアの海域に多数の艦船集結 海上戦力を誇

ワールド

ロシアの凍結資産、EUが押収なら開戦事由に相当も=

ビジネス

日経平均は3日続伸、1000円超高 AI関連株高が

ビジネス

伊藤園、飲料品の一部を来年3月から値上げ お~いお
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇気」
  • 3
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与し、名誉ある「キーパー」に任命された日本人
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【クイズ】日本で2番目に「ホタテの漁獲量」が多い県…
  • 7
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 8
    台湾に最も近い在日米軍嘉手納基地で滑走路の迅速復…
  • 9
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 10
    見えないと思った? ウィリアム皇太子夫妻、「車内の…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 6
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 7
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 8
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中