最新記事
投資

【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生まれた「全く異なる」2つの投資機会とは?

2025年11月15日(土)08時50分
山下耕太郎 (トレーダー、金融ライター)

ビジネスモデルの転換も着実に進んでいます。ゲーム事業ではサブスクリプション型サービス「PSプラス」が急成長を遂げ、2025年3月期の売上高は前期比23%増の6698億円を記録しました。

また、IP(知的財産)戦略では、過去7年間で1.9兆円という巨額投資を実行。バンダイナムコホールディングスやKADOKAWAといったIPホルダーへの出資を通じて、グループ内でIPを多角的に活用する体制を構築しています。

この戦略の成果は既に表れており、子会社アニプレックスが制作に関与したアニメ『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』は10月13日までに世界興行収入948億円という大ヒットを記録。時価総額では米ウォルト・ディズニーとの差を3兆円弱まで縮め、エンタメ界の新たな巨人として存在感を高めています。

今期(2026年3月期)の中間決算では、売上高を12兆円、連結純利益を1兆500億円へそれぞれ上方修正(IFRS基準)。あわせて最大1000億円規模の自社株買いも発表されました。

割安な高配当株として注目されるソニーFG

一方のソニーFGは、生保・損保・銀行を手掛ける総合金融グループとして、全く異なる投資魅力を提供しています。

純利益(修正後)の8割強を占めるソニー生命を中核に、ソニー損保は自動車保険のダイレクトマーケティングで22年連続売上ナンバーワン、ソニー銀行は住宅ローン残高を着実に積み上げるなど、各分野で確固たる地位を築いています。

投資家にとって最も魅力的なのは、その割安感と株主還元姿勢です。予想PERは13.5倍(11月14日終値時点)と同業他社比で割安な水準にあり、配当政策では配当性向40~50%(IFRS修正純利益に対して)を基本とし、減配を原則行わない累進配当を採用しています。

ソニーフィナンシャルグループの株価

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

テスラの中国製EV販売、2四半期連続増 3月単月も

ワールド

台湾、東沙諸島の防衛強化へ 中国の活動活発化で=政

ワールド

インドネシア、株式市場改革完了へ 5月のMSCI見

ワールド

英企業、エネ価格急騰で値上げ加速へ 賃金見通し鈍化
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 3
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経済政策と石油危機が奏でる「最悪なハーモニー」
  • 4
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 5
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 6
    人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に…
  • 7
    北京に代わる新都市構想は絵に描いた餅のまま...大幅…
  • 8
    カンヌ映画祭最高賞『シンプル・アクシデント』独占…
  • 9
    「え、なんで?」フライト中に操縦席の窓が覆われて…
  • 10
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 7
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 8
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 9
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中