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グーグル出身の学生の心を打った2つの日本企業...日本企業がハーバードでも評価される理由とは?

2025年10月8日(水)09時30分
佐藤智恵(作家・コンサルタント)

ハーバード大学

世界有数の名門大学院、ハーバードビジネススクールではさまざまな日本企業がケーススタディとして取り上げられている ©HARVARD BUSINESS SCHOOL

佐藤 卒業後、この2社の事例からの学びをどのように生かしていきたいですか。

レガラド リーダーが何をすれば従業員はやる気になるのか、どのような行動をとれば、従業員一人ひとりの仕事をきちんと評価していることを伝えられるのか、を特に学ぶことができたと思います。


アメリカでは、工場などの現場で働いている従業員の給与は、オフィスワーカーよりも低く設定されていますし、レストラン等、サービス業の現場で働いている人たちに対しては「チップ」を支払う文化もあります。つまり、ブルーカラーの仕事の価値は、金銭で測られることが多いのです。

一方、日本企業のテッセイとトヨタの経営者は、金銭よりもむしろ、従業員を一人の人間として大切にして、従業員の意見を聞き入れることによって、やる気を引き出してします。こうしたマネジメント手法に私はとても共感しています。

仕事をしている人間にとって何よりも大切なのは「やりがい」なのです。「上司が見ているから仕方なく」「お金を得るために仕方なく」ではなく、内発的な動機に突き動かされたときに、人は初めて良い仕事をすることができます。ですから、私は卒業後、現場の人たちの能力を尊重し、メンバーのやる気を刺激するようなリーダーをめざしたいと思っています。

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