ウーバーは絶体絶命か...テスラの自動運転「ロボタクシー」がいよいよ始動へ、専門家からは「大きな懸念」も
Elon Musk's Robotaxi Threatens Uber
一方ウーバーは、グーグルの親会社アルファベット傘下の自動運転車部門ウェイモ(Waymo)との提携を通じて、自動運転ライドの提供を開始。ウーバーはこの取り組みを、今年3月にオースティンの37マイル(約60キロ)にわたる地域で開始し、近いうちにアトランタへの拡大も計画している。
しかし、両社の自動運転試験には安全性への懸念や規制上の障壁があり、専門家は、完全自動運転(FSD)車両の安全性と実用性に疑問が残る現状では、全米規模での展開は時期尚早だと語っている。
「無線データ接続と遠隔操作による状況認識には重大な安全上の課題がある」と語るのは、カーネギーメロン大学電気・コンピューター工学部のフィル・クープマン(Phil Koopman)教授だ。
「遠隔ドライバーによる介入が必要な瞬間にデータ接続が途切れたら事故が起きる可能性がある」とクープマン氏は述べている。「テスラは遠隔操作の仕組みに関する詳細を公表していないため、今はその成り行きを見守るしかない」
クープマン氏はさらに、完全自動運転車が「エッジケース」――すなわち、自動運転車が学習している一般的なパターンから外れた稀な状況――にどのように対応するのかが依然として不明だと指摘する。
全面展開が間近に迫る一方で、アメリカ国民の多くは依然として自動運転の可能性に懐疑的だ。市場調査会社「Electric Vehicle Intelligence Report」が米国消費者8000人を対象に実施した最近の世論調査では、71%がテスラのロボタクシーに「乗りたくない」と回答し、さらに43%は「ロボタクシーは違法にすべきだ」と答えている。