EU首脳会議、ロシア凍結資産の活用協議 ベルギーなど懸念国に保証案
欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長。12月18日、ベルギーのブリュッセルで撮影。REUTERS/Yves Herman
Lili Bayer Jan Strupczewski Ingrid Melander
[ブリュッセル 18日 ロイター] - 欧州連合(EU)は18日、首脳会議を開き、凍結しているロシア資産を裏付けとしてウクライナへの融資を実行する計画を巡り、意見の相違克服に取り組んだ。
協議では、凍結資産の大半を保有するベルギーなど、懸念を抱く一部の国に対し、欧州が法的・財政的リスクを分担することを保証し、計画への支持を確保することに焦点が当てられた。
首脳会議向けに準備された新たな合意案は、ロシアがベルギーなどの国を訴えて勝訴した場合に生じ得る損害賠償について無制限の保証を与えるとしている。
こうした誓約はベルギーの要求に沿ったものだが、外交官らは議会の承認が必要となる一部の政府にとっては問題となるだろうと述べた。
ロイターが確認した新たな合意案では、計画に参加した報復としてロシアに資産を差し押さえられる可能性のあるEU加盟国や機関に対し、そうした損害をEUが保有するロシア資産で相殺する可能性も示されている。
また、必要が生じた場合、いかなる状況でもEUがロシア中央銀行の資産を速やかに返済するという、無条件かつ取消不能で要求に応じた保証のメカニズムも盛り込まれている。合意案は協議中で変更される可能性がある。
EUの カラス外交安全保障上級代表(外相に相当)は「失敗するわけにはいかない」と述べ、解決策を見つけるために必要な限り、首脳らが会議を継続するだろうとした。





