最新記事
ビジネス

副店長は「AIのクラゲ」...IT企業が開いた「町の小さな書店」が話題に その「納得の理由」とは

2023年8月4日(金)21時55分
flier編集部

230801fl_rek02.jpg

「透明書店」共同代表の岩見俊介氏

──数あるスモールビジネスの中から、なぜ書店を選ばれたのでしょうか。

理由はいくつかありますが、freeeはソフトウェアを扱う無形産業で、かつ上場して従業員数も1000人くらいいます。それに対して独立系書店はモノを扱う仕事で、従業員数もひとりとかふたりとかで、今のfreeeの業態と一番ギャップがあるから学びがありそうだというのがひとつ。

もうひとつは、独立系書店だとfreee本体とシナジーがあると思ったからです。昨今大型書店がどんどん閉じていっている一方で、独自の世界観をもった独立系書店は増えつつあります。実際、アメリカでは数字が出ているし、僕たちも都内でリサーチしていくなかで、そういったお店が増えていると肌で感じました。

もともとfreee出版という出版レーベルがありましたし、自分たちの世界観をビジネスを通して表現していく部分も重なりがありました。

あとは、僕ともうひとりの代表の岡田悠が、本屋が好きだからというのも大きかったですね。

230801fl_rek03.jpg

すべてを「透明」に開示すること

──「透明書店」の名称には、「財務状況や事業のプロセスも開示していく」という意味を含んでいるそうですが、すべてを「透明にする」ことの意義やその影響についてお聞かせください。

何かを始めようとするときには色々なハードルがありますが、その大きなひとつがお金まわりだと思います。そこを透明に見せていくことで、「最初こんなにお金がかかるんだ」とか「ここは、こういうことがあるんだな」とかが見えて、新しい一歩を踏み出すきっかけになるかもしれません。

透明書店のすべての営みをコンテンツとして発信することに、価値があると思っています。これからスモールビジネスを始めたい人や、あるいはすでに始めているけど「もっと自由にできないか」「もっと効率化できないか」と悩んでいる人に対して、僕たちのチャレンジや気づきやお金の流れをシェアしていくことで、スモールビジネスをより豊かにできるのではないかと期待しています。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

三井住友FG、印イエス銀株の取得を完了 持分24.

ビジネス

ドイツ銀、2026年の金価格予想を4000ドルに引

ワールド

習国家主席のAPEC出席を協議へ、韓国外相が訪中

ワールド

世界貿易、AI導入で40%近く増加も 格差拡大のリ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 2
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 3
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 4
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 7
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 9
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 10
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中