最新記事

株式

テスラ株主がイーロン・マスクを提訴 ツイート巡りSECとの和解違反を主張

2021年3月15日(月)10時55分

米電気自動車(EV)大手テスラの株主が、同社のイーロン・マスク最高経営責任者(写真)のツイッターへの投稿が2018年に成立した米証券取引委員会(SEC)との和解合意に違反したとして同氏とテスラ取締役会を提訴したことが明らかになった。ロサンゼルスで2019年6月撮影(2021年 ロイター/Mike Blake)

電気自動車(EV)大手テスラの株主が、同社のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)のツイッターへの投稿が2018年に成立した米証券取引委員会(SEC)との和解合意に違反したとして同氏とテスラ取締役会を提訴したことが明らかになった。

デラウェア州衡平法裁判所の資料によると、原告の株主は、マスク氏の「一貫性のない」ツイートのほか、テスラ取締役会がマスク氏の和解合意順守の徹底を図っていないことにより、株主が多額の損失を被ったと主張、マスク氏と取締役会による会社への損害賠償支払いを要求した。

マスク氏のツイートを巡っては、昨年5月1日にテスラの株価は「高すぎる」と投稿したことから、株価が急落し、130億ドル超の時価総額が吹き飛んだ。

ただ、株価はその後、5倍近くまで跳ね上がり、時価総額は6000億ドルを大きく上回っている。SECは最近、マスク氏が和解合意に違反しているとは指摘していない。

マスク氏とSECの対立は、同氏が2018年8月に株式非公開化の「資金を確保した」と突如ツイートしたのが発端となった。ただ、同氏と法人としてのテスラがそれぞれ2000万ドルの罰金を支払うことで和解。テスラの弁護士はマスク氏のツイートの一部を事前に審査することに合意した。

19年にマスク氏が生産台数予測を未承認のままツイートし、SECと再び対立したのを受け、ツイートの事前承認を必要とするケースが明確化された。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・フィット感で人気の「ウレタンマスク」本当のヤバさ ウイルス専門家の徹底検証で新事実
・新型コロナ感染で「軽症で済む人」「重症化する人」分けるカギは?
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...
→→→【2021年最新 証券会社ランキング】



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中独首脳会談、習氏「戦略的観点で関係発展を」 相互

ビジネス

ユーロ圏貿易黒字、2月は前月の2倍に拡大 輸出が回

ビジネス

UBS、主要2部門の四半期純金利収入見通し引き上げ

ビジネス

英賃金上昇率の鈍化続く、12─2月は前年比6.0%
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 2

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無能の専門家」の面々

  • 3

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 4

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア…

  • 5

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 6

    韓国の春に思うこと、セウォル号事故から10年

  • 7

    キャサリン妃は最高のお手本...すでに「完璧なカーテ…

  • 8

    中国もトルコもUAEも......米経済制裁の効果で世界が…

  • 9

    中国の「過剰生産」よりも「貯蓄志向」のほうが問題.…

  • 10

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 3

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入、強烈な爆発で「木端微塵」に...ウクライナが映像公開

  • 4

    NewJeans、ILLIT、LE SSERAFIM...... K-POPガールズグ…

  • 5

    ドイツ空軍ユーロファイター、緊迫のバルト海でロシ…

  • 6

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 7

    ロシアの隣りの強権国家までがロシア離れ、「ウクラ…

  • 8

    金価格、今年2倍超に高騰か──スイスの著名ストラテジ…

  • 9

    ドネツク州でロシアが過去最大の「戦車攻撃」を実施…

  • 10

    「もしカップメンだけで生活したら...」生物学者と料…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    巨匠コンビによる「戦争観が古すぎる」ドラマ『マス…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中