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スマートフォンはレストランの敵?

写真撮影やSNSに没頭する客が客の回転を悪くし、食事を台無しにするとの指摘に激論が噴出

2014年8月26日(火)16時13分
アリソン・グリズウォルド

スマホをお供に 食事を撮影してSNSにアップするのは見慣れた光景だが Thomas Lai Yin Tang-Moment Open/Getty Images

 レストランにとって、スマートフォンは災いのもとらしい。食べ物の写真を撮り、フェイスブックなどのSNSにふけりながら食事する客が、この10年でテーブルの回転を1時間も遅らせている──そんな匿名の声が、広告掲載サイト「クレイグズリスト」の投稿コーナーに掲載された。

 投稿主はこう書いている。マンハッタンのミッドタウンイーストにある「地元住民も観光客も」訪れる彼のレストランで、04年7月の監視カメラの映像と今年7月の映像を比較検討してみた。すると、スマホに気を取られた今どきの客は、注文するのにも食事をするのにも支払いをするのにもより長い時間をかけ、そのくせ待たされたと言って店にケチをつけている!

「来店する客みんなに感謝しているが、もう少し配慮してもらえないものだろうか」と、彼は書いた。

 この怒りの投稿はたちまち、インターネット上で炎上した(現在、投稿は削除されている)。これを転載したウェブメディアの「ディストラクティファイ」は、即座に75万以上のシェアを獲得し、2600件のコメントがついた。

「スマホはレストランの回転を遅くする。待ち時間は2倍になっている」と、英デイリー・メール紙は主張。米ワシントン・ポスト紙は「(本当に、真剣に、永遠に)ディナーの席でスマホをやめたほうがいい理由」との記事を掲載した。

 匿名で何の根拠もないクレイグズリストの主張を額面どおりに受け取りたいのはやまやまだが、この問題をもう少し掘り下げたい。今回の投稿の中から具体的な記述を検証してみよう。

■45人中26人の客が食事の写真を撮るのに平均3分かけた。

■45人中14人の客が食事中の様子などを互いに撮影し合っていた。それを見せ合ったり写真を撮り直したりしてさらに平均4分費やしていた。

■45人中9人の客が食事の温め直しを頼んだ。携帯に時間を取られなければ食事は明らかに冷めなかったはず。

■45人中27人の客がウエーターにグループ写真の撮影を頼んだ。うち14人は1枚目が気に入らず取り直しを頼んだ。おしゃべりや写真の確認で5分を費やし、その間ウエーターは他のテーブルを接客できずにいた。

......食事の写真を撮るのに3分? 気楽なスナップを1〜2枚撮るにしてはずいぶんな時間のかけようだ。写真を友達と見せ合って4分というのも長過ぎ。それもアツアツでおいしそうな食事が目の前に運ばれているというのに。

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