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盗め!稼ぐ経営コンサルの10カ条

この10個のワザを学べば、あなたも顧客からがっぽりカネを絞り取れる……かもしれない

2009年11月2日(月)17時48分
ダニエル・ドレズナー(米タフツ大学フレッチャー法律外交大学院教授)

 私は先頃、某経営コンサルティング会社主催の「グローバル戦略会議」のパネルディスカッションに参加した。

 民間企業の世界と縁のない私にとっては、目から鱗が落ちる経験だった。経営コンサルタントは、政治の世界におけるシンクタンクのようなものらしい。つまり、とても重要な存在なのだが、なぜ重要なのかは誰も分からないのだ。

 残念ながら、オフレコ扱いなのでイベントの内容は一切明かせないが、24時間にわたって経営コンサルタントの最新のテクニックに触れた成果の一端をみなさんに紹介しよう。題して「経営コンサルタント稼業で勝利し楽しむための不滅の10カ条」だ。

(1)すべてのアドバイスを「商品」のつもりで売り込むべし

 私もさっそく自分のアドバイスを商品として売り込んでみたい。そう、この「10カ条」が私の商品だ!

(2)最新用語を繰り返すべし

 この点は経営コンサルタントにとって非常に重要だ。話に専門用語をたくさん散りばめれば散りばめるほど、顧客はその言葉の意味を教えてもらうためにあなたを頼りにする。私が先頃出席したイベントでは、「グラニュラー(微粒子レベル)な視点」という言葉がしきりに飛び交っていた。

(3)プレゼンは画像・映像満載の大型スクリーンを背にして行うべし

 自分の発言をもっともらしく見せるためにはこの点が大事。もしその用意ができなければ、余計なことは言わずに、いかにも賢者っぽくうなづいておくのがいい。

(4)顧客と会話するときは、中国に行ったときの話を毎回忘れず引き合いに出すべし

 狙いは、世界で最も急速に成長している市場に精通しているとアピールすること。ただし、さりげなく中国の話題を持ち出すのは簡単でない。

 こんなふうに切り出してみては? 「月曜日に深センの顧客と話したときに...」「先週、成都で日光浴をしていたら......」「先月、重慶でバス釣りをしたんですがね......」

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