コラム

ネタニヤフとアッバスの「互助会」は崩れるのか?...2026年を揺さぶる「2つの選挙」

2026年01月07日(水)17時07分

これまで筆者はネタニヤフとアッバスの関係を「互助会」のようなものだとみてきた。両者は対立を装いながらも自らの権力維持のために持ちつ持たれつで、互いを必要とする共依存関係にある。

アッバスは西岸地区とガザ地区に分かれたパレスチナ社会を一枚岩にまとめることはできず、国家建設への歩みを進めることはなかった。そのような都合のいい「穏健派」のアッバスを生かさず殺さず、利用し続けてきたのがネタニヤフでもある。


好ましからざる指導者が退くだけで状況が好転するとは限らない。26年に予定される2つの選挙により、この「互助会体制」が崩壊すれば、政権交代のみならず、社会構造そのものを揺るがし、中東をさらに不安定化させる危険性をはらむ。

その時に両社会がどう向き合うか。それが中東の安定、ひいては国際秩序をも左右することになるだろう。

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プロフィール

曽我太一

ジャーナリスト。東京外国語大学大学院修了後、NHK入局。札幌放送局などを経て、報道局国際部で移民・難民政策、欧州情勢などを担当し、2020年からエルサレム支局長として和平問題やテック業界を取材。ロシア・ウクライナ戦争では現地入りした。2023年末よりフリーランスに。中東を拠点に取材活動を行なっている。

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