コラム

ネタニヤフとアッバスの「互助会」は崩れるのか?...2026年を揺さぶる「2つの選挙」

2026年01月07日(水)17時07分
アッバスとネタニヤフ

2010年以降、公式会談は行われていない(写真は10年9月) JIM YOUNGーREUTERS

<中東に迫る「ダブル選挙」がもたらす秩序の再編について>

今年、イスラエルとパレスチナが同時に選挙を迎える可能性がある。

実現すれば「中東情勢に大きな影響を与える選挙」という常套句が、文字どおり現実となる。この2つの選挙は両政権の行方を左右するだけでなく、混乱を抱える地域の将来を揺さぶり、ひいては世界にも影響を与えるだろう。


イスラエルでは、2022年末に発足した史上最も右派色の強いネタニヤフ政権が、26年秋に4年の任期を迎え総選挙となる。当然、選挙の焦点は政権継続か否かだ。

ネタニヤフ首相は政権発足以来、司法制度改革をめぐる大規模抗議デモ、ハマスとの武力衝突、イランやヒズボラとの緊張、徴兵制度をめぐる政争と、次々に危機をくぐり抜けてきた。

極右政党との連立は維持され、ガザ再入植といった強硬な主張も現実的ではないと言いつつも、極右への配慮を続ける。

ネタニヤフは政権維持に向けて着々と足場を固め、自身の汚職裁判に対してはヘルツォグ大統領に「恩赦」を求め、アラブ系政党の立候補を妨げるような措置を検討するなど、露骨な手法も辞さない。

国際社会では孤立を深める一方で、ハマス攻撃後に落ち込んだ国内での支持率は回復。最新の世論調査では、ネタニヤフ率いるリクードが再び第1党を確保するとみられている。

プロフィール

曽我太一

ジャーナリスト。東京外国語大学大学院修了後、NHK入局。札幌放送局などを経て、報道局国際部で移民・難民政策、欧州情勢などを担当し、2020年からエルサレム支局長として和平問題やテック業界を取材。ロシア・ウクライナ戦争では現地入りした。2023年末よりフリーランスに。中東を拠点に取材活動を行なっている。

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国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

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