コラム

ヘドロをカネに変える中国地方政府の錬金術「三資改革」とは?

2025年11月28日(金)14時00分
ラージャオ(中国人風刺漫画家)/トウガラシ(コラムニスト)

経済成長の責任を負わされた地方政府の悲哀

これは典型的な「殺鶏取卵(鶏を殺して卵を取る、目先の利益を求め将来の利益を失う)」な行為である。中国の地方政府にこんなことができるのは、中央政府が地方政府に対して「財源を創出せよ」と相変わらず圧力をかけているからだ。政治権力が中央に集中している一方で、地方政府は経済成長の責任を負わされている。中国の法律は将来の収益評価に関する厳格な監査基準にも欠けている。

未来を食いつぶす繁栄の裏側には、将来の貧困が潜む。最も気の毒なのは、未来に生きる若い普通の中国人である。


ポイント

土地使用権
社会主義が建前の中国では全ての土地が人民所有のため、売買されるのは土地使用権に限られる。期限は住宅用地70年、工業用地50年、商業用地40年。

三資改革
公有資源を可能な限り資産化・証券化・レバレッジ化する新政策。入居者のいない「鬼城(ゴーストマンション)」の将来の家賃の証券化などの手法で資金調達する。最近、湖北省や湖南省から全国へ拡大中。

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プロフィール

風刺画で読み解く中国の現実

<辣椒(ラージャオ、王立銘)>
風刺マンガ家。1973年、下放政策で上海から新疆ウイグル自治区に送られた両親の下に生まれた。文革終了後に上海に戻り、進学してデザインを学ぶ。09年からネットで辛辣な風刺マンガを発表して大人気に。14年8月、妻とともに商用で日本を訪れていたところ共産党機関紙系メディアの批判が始まり、身の危険を感じて帰国を断念。以後、日本で事実上の亡命生活を送った。17年5月にアメリカに移住。

<トウガラシ>
作家·翻訳者·コラムニスト。ホテル管理、国際貿易の仕事を経てフリーランスへ。コラムを書きながら翻訳と著書も執筆中。

<このコラムの過去の記事一覧はこちら>

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