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ウクライナ戦争1年、西側メディアが伝えない「それでもロシアが戦争をやめない訳」
世論調査によれば、ロシア人の3分の2がプーチンの部分動員令はごまかしだと考えているが、政権の支持率は過去20年間で最高に近いレベルを維持している。この数字は戦争の「日常化」を示す指標の1つだ。
ただし、不安はさまざまな形で表出するものなのかもしれない。私がロシア人の知り合いからよく聞く話の1つは、抗議運動は完全に沈静化しているが、最もよく売れている本のジャンルは反戦関連の書籍だというものだ。また、大多数のロシア人が戦争はうまくいっていると考えているが、インターネットで情報を入手する層ではこの数字がもっと低くなる。ただし、ネットを使いこなすロシア人の中でも、18~24歳の若者は59%が戦争支持派だ。
元同僚たちに戦争の見通しについて尋ねると、強硬な反戦論者からも戦争支持派からも共通の答えが返ってきた。最終的にはロシアが完勝するか、少なくともウクライナが国家の機能を完全に停止する形で停戦するので、いずれにせよロシアの勝利で終わるというのだ。ウクライナは欧米の援助で一時的に支えられているだけで、欧米から送られる大量の武器や資金がなければ消滅する、というのが彼らの共通見解だった。
そしてロシア側にはまだ、欧米がいずれ疲弊して降参するか、核戦争へのエスカレートやNATOとロシアの全面対決の可能性に怯えて立ちすくむという期待がある。ジョー・バイデン米大統領の再選を予想するロシア人は1人もいなかった。バイデンが最高司令官でなくなれば、米軍がウクライナへの支援を止める可能性はあるというわけだ。
さらに戦争が長引けば長引くほど、ロシアとウクライナの軍事力の非対称性がはっきりすると、彼らは言う。戦争が膠着状態になると、数の力でロシアが圧倒的優位に立つ。ウクライナはいずれ兵員が底を突くが、ロシアはウクライナが耐え切れなくなるまで兵力を投入し続けることができるというのだ。
ロシア人は国家を守るためなら、兵士の命を完全に使い捨てにする底なしの能力がある──この覚悟は自分たちのアイデンティティーの一部になっていると、ある元同僚は言った。第2次大戦の死者2700万人という数字は、勝利と名誉の象徴とされている。欧米では同胞の死は心を痛める出来事だが、ロシアでは勇気と信念の証しとして祝福に近い扱いを受ける。国家の存亡を懸けた戦争であることが明らかになった今、ロシアはウクライナでの敗北を決して受け入れないだろう。
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