オート三輪トゥクトゥクがつなぐ新旧「アラブの春」
さて、エジプトでトゥクトゥク規制が強められていたちょうどその時期、イラクにトゥクトゥクが登場した。輸出元であるインドの業界ニュース(2019年10月)には、「エジプト向けのトゥクトゥク輸出が低迷した分、バングラデシュやカンボジア、イラク向けの輸出が伸びた」とある。エジプトの「アラブの春」がシーシによってひっくり返され、トゥクトゥクと貧困層への抑圧が強まるのと並行して、トゥクトゥクはイラクに居を移してそこでの貧困層の生活の糧となっていったのだ。
もうひとつ、トゥクトゥクが結ぶエジプト版「アラブの春」とイラクの「アラブの春ver2」に、雑誌の発行がある。2011年1月、ムバーラク政権打倒の1カ月ほど前、エジプトで初めてのマンガ雑誌が発行された。その名を「トゥクトゥク」という。政治論議や政府批判というよりは、日常的な社会問題を取り上げた風刺画雑誌だが、「アラブの春」期の若者アートの開花の一端を示す雑誌となった。

実に奇遇なことに、今イラクでタハリール広場を占拠しているデモ隊の間で発行されている運動ニュース誌もまた、「トゥクトゥク」と名付けられている。こちらはしっかりとした政治紙で、デモ隊の政策、改革構想などが記載されている。
偶然なのか、それともエジプトのそれを踏襲しての命名なのか。当事者たちに聞くしかないが、確実に言えることは、ともに「貧しい無職の若者たちの声を代弁する」メディアとして生まれたということだろう。一つ間違えれば犯罪の温床と蔑視されるトゥクトゥク運転手は、イラクの抗議運動のなかで、活動家を救って火の中水の中をひた走るヒーローとなった。これは紛れもなく、2011年の「アラブの春」から苦闘を続けるアラブ諸国の若者の、連続したストーリーだ。

再び市街戦に? 空転するイラクの政権 2022.09.01
ウクライナ情勢をめぐる中東の悩ましい立ち位置 2022.03.08
第5回国会選挙が、イラク政界にもたらす新しい風 2021.10.20
何が悪かったのか:アフガニスタン政権瓦解を生んだ国際社会の失敗 2021.08.19
東エルサレム「立ち退き」問題で激化する衝突 2021.05.12
ローマ教皇のイラク訪問は何を意味するのか? 2021.03.11
-
外資金融機関での施設警備スタッフ年収472万可能/交通費規定支給/シフト制/経験者/高時給/経験不問
株式会社G4S Secure Solutions Japan
- 東京都
- 年収442万4,000円~472万円
- 正社員
-
外資金融機関での施設警備スタッフ年収472万可能/年齢不問/高時給/社会保険完備/経験者/経験者歓迎
株式会社G4S Secure Solutions Japan
- 東京都
- 年収442万4,000円~472万円
- 正社員
-
外資金融機関での施設警備年収472万可能/深夜はたらく・夜勤/稼げる仕事/社会保険完備/高収入/簡単な作業
株式会社G4S Secure Solutions Japan
- 東京都
- 年収442万4,000円~472万円
- 正社員
-
外資金融機関での施設警備スタッフ年収472万可能/稼げる仕事/夜勤あり/高収入/経験OK/年齢不問
株式会社G4S Secure Solutions Japan
- 東京都
- 年収442万4,000円~472万円
- 正社員






