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ミャンマー情勢、日本外交の選択肢
民主活動家の処刑に抗議するタイ在住のミャンマー人の人たち Soe Zeya Tun-REUTERS
<国軍が独裁体制を強化し中ロに接近するなか、日本の外交政策は行き詰まっている>
2021年の2月に国軍が実権を掌握して、事実上の軍政に戻っているミャンマーでは、最大都市のヤンゴンで7月30日、日本人ジャーナリストが治安当局に拘束されました。この事件については、この間起きている一連の流れの中で理解する必要があると思います。
まず6月22日には、クーデター以来軟禁されていた、アウンサンスーチー氏がネピドーの自宅から、「刑務所敷地内に新築された施設」に移動させられています。事実上の収監と言えます。
7月2日には、中国の王毅外相がクーデター後、初の要人訪問として、ミャンマーを訪問し、国際会議に参加しています。
さらに、7月11日には、国軍の最高指導者である、ミンアウンフラインが、ロシアを訪問し、国防省の高官と会談しました。この会談について、ロシア国防省は12日になって声明を発表し「戦略的なパートナーシップの精神に基づき、軍事面や技術協力を深めていくことを再確認した」としています。
民主活動家処刑の衝撃
7月25日には、民主活動家4人に対する死刑が執行され世界を震撼させました。罪状はテロ行為に関わったなどというもので、ミャンマーでは久々の死刑執行でした。死刑が執行されたのはNLD(国民民主連盟)の元国会議員で、スーチー氏の側近だったピョーゼヤートー氏や、民主活動家として有名なチョーミンユ氏など4人だということです。
つまり、この1カ月間に、フライン体制の国軍は、より独裁的な性格を強め、とりわけスーチー氏率いるNLDへの弾圧を強めています。また、同時に中国とロシアに接近しているようです。
日本としては、今後のミャンマー外交をどうしたらいいのか、非常に難しい選択となってきました。ミャンマーに対する日本外交は、どう考えても行き詰まっているからです。NLDと国軍が和解したことで2015年に民主体制が確立して以来、日本からは多くの企業がミャンマーに進出しました。現在でも数百社という日本企業が残っています。事実上、内戦状態となった現在、その経済的な活動は非常に限定されています。
また、民主化後に投資が増えたとはいえ、それ以前から日本政府はミャンマー国軍とは関係を築いており、21年のクーデターで民主制が壊された後も、国軍との関係を保っているのは事実です。一方で、国軍からもNLDからも「ミャンマー人ではない」とされて厳しい差別を受けているロヒンギャの人々に対する人道支援については、日本はこの間ずっと模索を続けてきましたが事態は改善していません。
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