- HOME
- コラム
- パックンのちょっとマジメな話
- 今日からできるドローン対策、まずは「見せパン」で?
今日からできるドローン対策、まずは「見せパン」で?
何かとお騒がせのドローン。
官邸やらホワイトハウスだけでなく、善光寺の境内やイギリス大使館の敷地にドローンが墜落したり、都立公園内のドローン飛行が禁止になったりと、ドローン関係のネガティブなニュースが多い。「安全第一」の精神が強い国民はドローンの危険性に敏感らしい。
一方アメリカでは、国境付近での密入国者の捜索、大規模農園での農薬散布、南部地域での猪狩りと、各地ですでにドローンは大活躍している。すっかり有名な話ではあるが、アマゾンやドミノピザもドローンを使うデリバリーシステムを開発中だ。
アメリカ人が様々な分野でドローンを積極的に導入しているのは、その可能性を無限大だと感じるから。それにアメリカでは安全が第一ではない・・・・・・2番手、3番手でもない気がする。おそらく優先順位としては、安全面より「あったかいピザ」が確実に上なんだろう。
アメリカはちょっと行き過ぎているかもしれないが、慎重派な日本にもいずれはドローンによる「空の産業革命」が来るのではないか。そもそも日本の方々は、利便性や最新技術に深い関心がある。
きめ細かく時間指定ができる宅配便や、個室に居ながらにしてタブレットで注文が可能な居酒屋があるこの国が、ドローンを導入しないはずがない。お花見の席にドローンによる甘酒や焼き鳥のデリバリーもできるでしょう。
もちろん都立公園以外でね。
ドローンにおいて僕が心配しているのは、安全よりもプライバシー。安全対策に関しては、ドローンに自動制御装置を取り付けたり、所有登録制度や操縦免許制度を導入すれば対策は可能だろう。「安全第一」は常識。すぐ実現するはず。しかし「プライバシー第一」という言葉もないし、そもそもプライバシー保護の境界線はあいまいで、それ自体が難しい。
僕たちの生活は、日々、普通に監視されている状態にある。外出中は、街の至る所で防犯カメラの目が光る。携帯電話の微量の電波から、居場所もある程度特定できる。在宅中だって、警察が赤外線センサーで家の中の熱源を確認することも可能だ。
さらに、最新のレーダーは振動や動きに敏感で、外から室内の人の場所や動きを観察できる。このレーダーはアメリカでもう使用中だし、ドローンにだって搭載可能! 機械好きな僕にとって、これは夢のコラボだ。
無人飛行のロボットが壁を透視できるって、最高! 早くテレビショッピングで売って欲しい。超わくわくする!
しかし、同時にドキドキもする。
日本で「外国人を見た目で判断する」ことの弊害が噴出中 2024.03.16
政治とカネの問題は「ふるさと納税」式に解決しよう!(パックン) 2024.02.01
ミッキーマウスがAV男優に?!――ハーバード大卒芸人パックンが2024年を色々予言 2024.01.20
全米トップの11兆円チェーンを育てた男の成功術とは?(パックン) 2023.12.08
アメリカを反面教師として、イスラエルに侵攻前にどうしてもやって欲しいこと(パックン) 2023.10.21
イーロン・マスクからスターリンクを買収することに決めました(パックン) 2023.09.09
口に出すだけで社会が変わる魔法の言葉とは?(パックン) 2023.08.25