雇う側はこの規制をかいくぐり、できるだけ安く合法的に雇う方法を編み出そうとする。

最近ではライドシェアやデリバリーなどのいわゆるギグワークが典型で、プラットフォーム側はドライバーを個人事業主と定義し、最低賃金も有給休暇もない関係性を構築した。だが今年2月にはイギリスでウーバーのドライバーたちが最高裁で勝訴し、個人事業主ではなく従業員だと認めさせている。

私たちの大半は雇われる側だ。にもかかわらず、同じ側にいる人の権利を攻撃し、雇う側の利益に貢献してしまうことがある。知らず知らずのうちに。

妊娠した実習生をけなしている人は、外国人だけの話だと高をくくっているかもしれない。だが、雇われる側の権利を掘り崩す言葉を広めることで、自らの首を絞めている可能性も理解したほうがいい。

不要になった実習生を切り捨て慣れた経営者たちは、日本人の労働者だからと容赦するだろうか。そう信じるに足る理由など、どこにも見当たらないのだけれど。

<本誌7月6日号掲載>

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