コラム

えっ? 中国共産党が北ミサイルより恐れる「郭文貴」を知らない?

2017年09月14日(木)17時41分

先進国の民主主義社会において、フェイクニュースを駆使するのは許されることではない。だが、一党独裁の強大国に立ち向かおうとする時、きれいごとだけで勝てると思うのは愚か者だろう。かつてあの魯迅も「フェアプレーには早すぎる」と喝破している。こと中国に限っては、相手がフェアな土台に乗って初めてこちらもフェアプレーをするべきと考えるのが妥当ではないだろうか。

郭は「習近平には反対しない、敵は王岐山だ」と言い続けてきたが、これも巧妙な分断工作とみるべきだろう。ただし、8月18日のネット番組で郭は新たな姿勢を示している。すなわち、「今秋の十九大後に習近平は政治改革を行うべきだ」。もし習近平が政治改革を行わなければ、郭の矛先は習に向かう、と。

怪しげな暴露とゴシップを駆使して中国の体制転換を促そうとする郭文貴。果たして今後、どのような結末を迎えるのか。私も興味津々だ。今の状況はこの一言で示せるのではないか。

「一切都是剛剛開始」(全ては始まったばかりだ)

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プロフィール

李小牧(り・こまき)

新宿案内人
1960年、中国湖南省長沙市生まれ。バレエダンサー、文芸紙記者、貿易会社員などを経て、88年に私費留学生として来日。東京モード学園に通うかたわら新宿・歌舞伎町に魅せられ、「歌舞伎町案内人」として活動を始める。2002年、その体験をつづった『歌舞伎町案内人』(角川書店)がベストセラーとなり、以後、日中両国で著作活動を行う。2007年、故郷の味・湖南料理を提供するレストラン《湖南菜館》を歌舞伎町にオープン。2014年6月に日本への帰化を申請し、翌2015年2月、日本国籍を取得。同年4月の新宿区議会議員選挙に初出馬し、落選した。『歌舞伎町案内人365日』(朝日新聞出版)、『歌舞伎町案内人の恋』(河出書房新社)、『微博の衝撃』(共著、CCCメディアハウス)など著書多数。政界挑戦の経緯は、『元・中国人、日本で政治家をめざす』(CCCメディアハウス)にまとめた。

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