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「安倍元首相国葬」こそが分断を乗り越える出発点
国葬に一定の国民的合意がある国
岸田首相は弔辞で、「総理大臣とはどういうものか」と質問を受けた安倍元首相(神戸製鋼所出身でもある)が「溶けた鉄を鋳型に流し込めばそれでできる鋳造品ではない。叩かれて、叩かれて、やっと形をなす鍛造品。それが総理というものだ」と応じたエピソードを紹介した。
「叩かれて、叩かれて形をなす総理」の業績を客観的に評価することは難しい。中曽根康弘元首相が自著『自省録――歴史法廷の被告として―― 』(新潮文庫)で記したように歴史の法廷が裁くようなものだろう。
しかし、父ブッシュにしてもボブ・ホークにしても、インディラ・ガンジーにしてもウィンストン・チャーチルにしても皆、逝去後長くても1カ月以内に国葬が実施されている。それは個々の政治家に対する歴史的評価と別に、国葬実施の「基準感」について一定の国民的合意が積み重なっている蓄積があるからであろう。わが国では、吉田茂国葬や佐藤栄作国民葬などの実施にあたって都度の議論はなされてきたが、一貫した議論の継承・蓄積があるとは言い難く、国民的理解の土台は脆弱だった。ただでさえ分断の進む社会で、「国民の弔意をどう包摂するか」という視点と説明力なき政治が国民の広い支持を得ることは難しい。
今回の国葬は、国民の間で更なる意見の対立を生み禍根を残したようにも思える。しかしそれは同時に、賛否があったとは言え、今回の「国民的共通経験」を基盤にすることで今後どのような形で国民の弔意を表すのが良いのか、という議論を深めていく出発点を得たということでもある。岸田首相には「急がば廻れ」で、今後の国会において、国葬実施に至る経緯を含めて、丁寧な説明を行ってもらいたい。
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