コラム

トランプ米大統領に「ノーベル平和賞メダル」を贈ったベネズエラ野党指導者の「思惑」は外れた

2026年01月17日(土)17時54分

米国の支持を引き戻そうとする捨て身のギャンブル

マチャド氏はトランプ氏による自国民の強制送還や軍事介入への批判を封印してまで同氏への追従姿勢を見せる。民主主義の旗手という国際的評価を犠牲にしてでも世界最強の政治権力者から承認を取り付け、米国の支持を引き戻そうとする捨て身の政治的ギャンブルに出た格好だ。

ノルウェーのノーベル賞委員会は「たとえメダルや賞状が誰かの手に渡っても平和賞の受賞者は変わらない。ノーベル財団の規約には受賞者がメダルや賞状、賞金をどのように扱うかについて制約はなく、受賞者は自由に譲渡したり売却したりできる」と説明した。

マチャド氏の賭けについて、ロドリゲス暫定政権は「政治的に終わった存在」と一蹴し、メダルをワシントンに持参したことを「這いつくばっている」と揶揄した。暫定政権はトランプ氏の要求に応じ、石油利権の開放や米国から強制送還された自国民の受け入れを進める方針だ。

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プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

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