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EUがイギリスに「ワクチン戦争」を発動 ワクチン供給を脅かすエゴ剥き出しの暴挙
しかも、ドイツの大衆紙ビルトと経済紙ハンデルスブラットは「オックスフォードワクチンの65歳以上への有効性はわずか8%」とセンセーショナルに報じたが、ネタ元の独政府が被験者に占める56~69歳の割合の8.4%を意図的に取り違えて"裏ブリーフィング"していた疑いが浮上している。
独ロベルト・コッホ研究所予防接種常任委員会は65歳未満にのみ接種すべきだと勧告し、イェンス・シュパーン独保健相も「高齢者のデータは十分ではなく、承認は限定的だ」と強調した。これに対してボリス・ジョンソン英首相は即座に「オックスフォードワクチンは安全であり、すべての年齢層で免疫反応を引き起こしたと確信している」と反論した。
そもそも有効性も安全性も確認されていない段階でワクチン候補を"青田買い"するわけだから、早く契約すればリスクを背負う半面、先に購入できるのは当たり前の話だ。しかし加盟27カ国、人口4億4600万人の規模を盾にゴリ押しするEUに世間の常識は通用しない。欧州委員会のステラ・キリヤキデス欧州委員(保健衛生担当)はこう言い放った。
「製薬会社とワクチン開発者には守るべき道徳的、社会的、契約上の責任がある。私たちは先着順の論理を拒否する。それは近所の肉屋ではうまくいくかもしれないが、契約や事前購入契約には通用しない」。全部で4億回分供給の契約を履行するため、イギリスの2工場とEU域内のオランダとドイツにある2工場の生産能力をEUのために使えという要求をアストラゼネカに突き付けた。
ワクチン供給の5つのアプローチ
イギリスでは紅茶を飲む習慣やパブ(大衆酒場)と同じように列に並ぶことがアイデンティティーの一つとみなされ、市民権や永住権を得る試験にも出されるほど。産業革命で膨大な数の工場労働者がタイムカードを打ち込んだり食料品を購入したりするのを待ったのが始まりとされ、19世紀初めに定着した。しかし大陸側ではイギリスと異なり、順番を守らない横入りは日常茶飯事である。
現場で写真を撮ることが多い筆者はビッグイベントでは数時間前に現場に到着して場所取りをする。しかし大陸側ではシャッターチャンスの直前に一番遅くやって来たフォトグラファーが一番前に平然と割り込み、撮影現場を滅茶苦茶にしてしまうことが多々ある。イギリスでは並ぶことと先着順が徹底されており、撮影現場でも身を少し乗り出しただけでも「行儀が悪いぞ」と後ろから注意される。
オックスフォード大学のジョナサン・ウォル教授によると、ワクチン供給には5つの異なるアプローチがある。
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