広島マツダ「障害者への差別動画」騒動には、日本を「貧しくした元凶」が表れていた

SMARTBOY10/ISTOCK
<グローバルスタンダードでは、「障害者を揶揄するつもりはなかった」という自分の思いではなく、相手がどう受け止めるかで判断される>
自動車販売会社である広島マツダの社員が障害者を揶揄する動画をアップし、同社が謝罪したものの、さらに炎上が拡大するという出来事があった。同社が公表した文書が非常識だったことが原因だが、日本の企業社会がいかにグローバルスタンダードから隔絶されているのか、改めて思い知らされる結果となった。
事の発端は同社社員が障害者を揶揄するような様子が映った動画をSNSに投稿したことである。当然のことながらネットでは大炎上となり、同社は公式サイトに謝罪文を掲載した。
ところがその謝罪文の内容が、障害者に対してではなく、「お客様ならびに関係各位」に「ご心配ご迷惑をおかけしておりますこと」をわびるという信じられない内容だった。
加えて動画を投稿した社員についても「障害者を揶揄するつもりはなかった」と擁護し、「軽率な行動」に対して「厳重注意」を行うという措置にとどまっていた。
「軽率」な行動としか見ていない
障害者を揶揄する動画を従業員がSNSにアップすれば、諸外国ではトップの首が飛ぶほどの大問題となるが、同社の中では単なる「軽率」な行動でしかないということが明らかとなってしまったのだ。案の定、ネットでは「謝罪になっていない」として火に油を注ぐ状況となっている。
今回は同社の対応に大きな批判が集まったが、実は日本において差別発言を行った人物や企業が「差別する意図はなかった」と開き直るのはごく当たり前のことであり、加害者が被害者に対して謝罪するのではなく、関係者に対して「心配をかけたこと」をおわびするというのも、ごく一般的な表現である。
つまり日本では、差別する意図がなければ何を言っても自由であり、意図がない以上、当事者には直接謝罪しないことが当然視されていることになるわけだが、これはグローバルな企業社会における価値観と著しく乖離している。
近代社会においては「思い」ではなく「行為」によって判断する、あるいは「自身がどう思うのか」ではなく、「相手がどう受け止めるのか」によって判断するというのが大原則であり、本人にどんな意図があったかは問われない。この原則を崩してしまうと、当事者が正しいと思えば、どのような不当な行為も正当化されるということになり、異なる文化圏同士で適切な交流ができなくなってしまう。
-
人事・総務事務/外資系メーカー人事労務業務
マンパワーグループ株式会社
- 東京都
- 月給55万円~
- 正社員
-
「墨田区」外資系大手企業内 情報システム・OA機器のヘルプデスク/正社員「転勤なし」/夜間対応なし/人材サービス「紹介/教育/研修」
日本アスペクトコア株式会社
- 東京都
- 年収342万円~
- 正社員
-
生成AI商材/大手外資系「インサイドセールス「SV候補」」/その他コンサルティング系
ブリッジインターナショナル株式会社
- 東京都
- 年収340万円~450万円
- 正社員
-
プロダクトエンジニア「ポテンシャル採用/大手や外資系など3000社に導入/HR SaaS「ミキワメ」/web系SE・PG/港区虎ノ門/東京メトロ日比谷線虎ノ門ヒルズ駅から徒歩2分
株式会社リーディングマーク
- 東京都
- 年収400万円~550万円
- 正社員