ニュース速報
ワールド

米新安保戦略、北朝鮮非核化を明記せず 対話再開へ布石か

2025年12月08日(月)17時56分

写真は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記。11月29日撮影。KCNA提供写真。Reuters

Joyce Lee Jack Kim

[ソウル 8日 ロイター] - トランプ米政権が先週発表した国家安全保障戦略(NSS)に北朝鮮の非核化目標が含まれていなかったことから、米国が2026年にも北朝鮮との外交関係を進展させる機会をうかがっているのではないかとの憶測を呼んでいる。

2003年に北朝鮮の核開発計画が表面化して以来、北朝鮮の核の脅威を終わらせるという目標は、歴代米大統領のNSSに一貫して盛り込まれてきた。

シンクタンクの韓国統一研究院(KINU)のホン・ミン氏は、トランプ氏が北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記との会談に「前向き」な意向を示しており、「何らかの行動を起こして成果を上げたい」と考えていると指摘した。「ここで非核化を持ち出す必要はないという意図があると思う」と述べた。

第1次トランプ政権が17年に発表したNSSでは、北朝鮮は「わが国」への脅威であり、「米国に対して核兵器を使用する」可能性のあるならず者国家だとして、文書中で16回にわたって言及されていた。

韓国と米国は8日、対北朝鮮政策の転換はないと否定し、非核化が依然として目標だと強調した。

トランプ、金両氏は18年と19年に首脳会談を行ったが、北朝鮮の核兵器保有を巡る交渉は決裂した。金氏は9月、再会談について、「米国が他国の非核化を求める不合理な要求を取り下げ、現実を認識してわれわれとの真の平和共存を望むのであれば、それと向き合わない理由はない」と述べている。

今回のNSSの発表を受けて、韓国では来年に北朝鮮との交渉再開に向けた好機が訪れるとの期待が高まっている。韓国の魏聖洛国家安全保障室長は7日、「われわれのこれまでの取り組みは、朝鮮半島の平和プロセスを前進させるための適切な条件を創出するという点で成果を上げてきた」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アンソロピック、リスク指定で売上高数十億ドル減も 

ビジネス

Linux企業SUSE売却をEQTが検討、最大60

ビジネス

シンガポール取引所、アジア国債先物を上場へ 地政学

ビジネス

G7内での国際協調に向け、今後も「必要に応じて会合
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「一日中見てられる...」元プロゴルファー女性の「目のやり場に困る」密着ウェア姿がネットを席巻
  • 4
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 5
    ダイヤモンドのような「ふくらはぎ」を鍛える最短ル…
  • 6
    「巨大な水柱に飲み込まれる...」米海軍がインド洋で…
  • 7
    ホルムズ海峡封鎖、石油危機より怖い「肥料ショック」
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    プーチンに迫る9月総選挙の暗雲
  • 10
    なぜ脳は、日本的「美」に反応する? 欧米の美とは異…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 6
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 7
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 8
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 9
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 10
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中