コラム

日本経済に付ける「即効薬」なし...最大の問題はコロナではない

2021年11月24日(水)17時56分

諸外国はコロナショックからほぼ立ち直りつつあるが、日本の場合、コロナショックによってさらに体力を低下させたというのが偽らざる現実である。今回、民間企業が設備投資を大幅に絞ったということは、企業が日本経済の先行きについて、かなり悲観的に見ていることの証左といってよいだろう。

短期的、近視眼的な要因としては、緊急事態宣言の影響が大きいものの、根源的には日本経済の貧困化という問題が深く関係している。政府の経済対策には即効性のあるものが求められがちだが、経済の貧困化が進んでいる以上、従来型経済政策の効果は限られている。

だが、所得の再分配や貧困対策といった施策は、効果が出るまでに時間がかかり、政治的合意を得るのが難しい。ここまで経済の落ち込みが激しいと大型景気対策が焦点になるのは間違いなく、岸田政権は発足早々、難しい舵取りを迫られそうだ。

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プロフィール

加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当する。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は金融、経済、ビジネスなどの分野で執筆活動を行うほか、テレビやラジオで解説者やコメンテーターを務める。『お金持ちの教科書』(CCCメディアハウス)、『スタグフレーション』(祥伝社新書)、『本気で考えよう! 自分、家族、そして日本の将来』 (幻冬舎新書)など著書多数。

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