ウクライナ和平協議、米欧が進展報告も領土問題でなお隔たり
ベルリンでの会談で握手するウィットコフ米特使とゼレンスキー大統領。14日撮影の提供写真
Andreas Rinke Matthias Williams
[ベルリン/ワシントン 15日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は15日、ベルリンでトランプ米大統領の特使団との会談を再開した。欧州首脳も加わり、和平に向けて終日会談した。米国はウクライナに対し、北大西洋条約機構(NATO)型の安全の保証を提供すると提案しており、米国と欧州の交渉担当者は協議の進展を報告したが、領土譲歩に関する合意は依然として得られていない。
トランプ米大統領は戦争終結に向けた合意の実現に取り組んでいるとし、「ロシアのプーチン大統領と何度も会話を重ねてきた。そして今、これまでになく(合意に)近づいていると思う。何ができるか見ていこう」と述べた。ベルリンで行われた主要当局者の夕食会に電話で参加した後、ホワイトハウスで語った。
事情に詳しい当局者によると、米国はウクライナに対し、東部ドネツク州から軍を撤退させるよう圧力もかけており、これはウクライナにとって大きな譲歩となり、同国国内で猛烈な反発を引き起こす可能性がある。
ゼレンスキー氏は記者団に対し、領土譲歩問題は「痛みを伴う」と述べ、「率直に言って、われわれの立場は依然として異なる」としつつ、米国の仲介者が妥協点を見いだす助けになると信じていると語った。
同氏は、ウクライナ交渉担当者らが米国側と協議を続けると述べ、戦争の最前線に関する決定を下す前に、停戦の監視を含む安全の保証について具体的に理解する必要があるとした。
米当局者は記者団に対し、問題の90%で合意に達したと明らかにした。懸案の領土問題は依然として残るものの、「溝を埋めるための複数の解決策を提案している」と述べた。
米当局者によると、ベルリンで協議されている合意案に基づき、ウクライナはNATO条約第5条に規定されている内容と同様の安全の保証を受ける可能性があるという。第5条は加盟国が攻撃を受けた場合に互いに防衛することを義務付けている。
ゼレンスキー氏は前日も、米政権のウィットコフ特使とトランプ氏の娘婿クシュナー氏と5時間にわたり会談、欧米による安全の保証が得られれば、NATO加盟を断念する用意があるとの考えを明らかにした。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は15日、ウクライナのNATO加盟断念は和平への基本的な問題だと指摘。ベルリンでの交渉後、米国からの最新情報提供を期待していると述べた。
欧州連合(EU)外相は15日にブリュッセルで会合を開き、欧米の制裁を回避しながら原油の海上輸送をしているロシアの「影の船団」を対象とした新たな制裁措置について合意した。





