「ブラック企業・日本」がコロナ禍で犯し続ける不作為
日本特有の硬直したガバナンスや、役人の無責任な隠蔽体質などの諸悪が再びあらわになった理由は、感染症に備えた体制が不備だったことに尽きる。隔離病棟やそのスタッフ、検査体制のいずれも「お印」程度のものでしかない。諸外国の論調でちらほら出てきたが 、政府も企業も人員と機材には少々の予備を保持しておくべきなのだ。日本は官も民も人員や設備がいつもギリギリの状態にある。皆が1カ月の休暇を安心してまとめて取れるような体制にしておけば、今回のような有事にも必要人員を確保しやすい。それは、設備や機材も同様だ。
そしてそれは、(これも外国で指摘され始めているが)緊縮を至上原理としてきた財政原則の見直しの必要性も意味する。確かに財政に規律は絶対必要だ。そうでなければ予算は政治家の圧力案件で野放図に拡大する。だが財務省のプライマリー・バランス主義を緩和し、歳出が歳入を若干上回るあたりに目標を置く気構えを持つべきだ。
コロナ禍を奇貨として、日本のガバナンスを変えよう。オンブズマンを各分野に任命し、予算と人員不足が重大な結果をもたらし得るリスクについて、首相官邸をはじめ内閣官房、与野党、マスコミに通報し、その検証を進めるべきだ。この面での不作為は、「未必の故意」に相当する。
<2020年5月7-12日号掲載>

アマゾンに飛びます
2020年5月5日/12日号(4月28日発売)は「ポストコロナを生き抜く 日本への提言」特集。パックン、ロバート キャンベル、アレックス・カー、リチャード・クー、フローラン・ダバディら14人の外国人識者が示す、コロナ禍で見えてきた日本の長所と短所、進むべき道。
高市新総裁をいきなり襲う国内外の暴風雨 2025.10.18
軍事パレードの陰で進む金融危機──中国が直面する二つの試練 2025.09.10
トランプが復活させたアメリカの「ルーズベルト流」帝国主義 2025.08.30
チャットGPTに日本のポピュリズムについて聞いてみた! 2025.07.26
バンス米副大統領が信奉する新思想、「ポストリベラリズム」の正体 2025.07.11
トランプ肝いりの「ステーブルコイン」でドル急落? 2025.07.01
人口減少の日本が取り入れたい、デンマーク式「財団企業」の賢い経営 2025.06.14
-
外資金融機関での施設警備スタッフ/経験スタッフ/高収入/丁寧な研修あり/賞与支給/夜勤あり
株式会社G4S Secure Solutions Japan
- 東京都
- 月給35万円~37万円
- 正社員
-
外資金融機関での施設警備員年収472万可能/稼げる仕事/賞与支給/教育制度あり/夜勤あり/経験者
株式会社G4S Secure Solutions Japan
- 東京都
- 年収442万4,000円~472万円
- 正社員
-
外資金融機関での施設警備年収472万可能/賞与支給/高時給/夜勤あり/サポート体制万全/経験スタッフ
株式会社G4S Secure Solutions Japan
- 東京都
- 年収442万4,000円~472万円
- 正社員
-
外資金融機関での施設警備/経験者/夜勤あり/賞与支給/月収366,450円可能/簡単な作業
株式会社G4S Secure Solutions Japan
- 東京都
- 月給35万円~37万円
- 正社員