アクティビストの要求件数、昨年は過去最高の255件=バークレイズ
Svea Herbst-Bayliss
[ニューヨーク 4日 ロイター] - アクティビスト(物言う投資家)が2025年に世界中の企業に要求した提案件数は前年比約5%増の255件と過去最高を更新したことが、英銀行大手バークレイズのデータで明らかになった。市場の変動や、好ましい資金調達環境、企業合併・買収(M&A)活動の活発化により、アクティビストの要求に理想的な環境が整った。
エリオット・インベストメント・マネジメントなどのアクティビストは企業に経営改革や取締役の交代、身売りなどを提案。エリオットは25年に18件の提案を要求し、総額200億ドル弱を投じた。
アクティビストから要求を突き付けられた企業は、カナダのスポーツ衣料品大手ルルレモン・アスレティカ 、米配車大手リフト 、米食品・飲料大手ペプシコ 、クーラーボックス・水筒メーカーのイエティなどだった。
国別では、昨年は米国での提案が前年比23%増の141件で全体の半分超を占めた。
アジアもアクティビストの注目を集めた。日本では過去最高の56件となり、米国以外での提案の約半分を占めた。
バークレイズの株主助言部門のグローバル責任者、ジム・ロスマン氏は「25年上半期はM&A市場にとって不確実性が最大級にまで高まったが、下半期にはプライベートエクイティ(PE)の関心が持ち直し、不可能な案件はないように感じられた」とし、「アクティビストの活動には絶好の時期だった」と指摘した。
アクティビストはかつて企業の「乗っ取り屋」と呼ばれていた。ただ、近年はリターンが改善した上、多くのアクティビストが企業の株価を押し上げるために取締役会との協力を試みており、経営陣に受け入れられる事例が増えている。
もっともバークレイズのデータは、最高経営責任者(CEO)に対するアクティビストの許容姿勢は即座に限界に達することを示した。25年にはアクティビストによる退任要求から1年以内に辞任したCEOは過去最多の32人となった。23年は24人、24年は27人がアクティビストからの退任要求を受けて辞任していた。
バークレイズのロスマン氏は「経営陣が結果を出さなければ、彼らは退出させられる」と語った。





