アングル:AI投資絡むインフレ、市場が見過ごす今年最大のリスクか
写真は米ドル紙幣と「インフレーション」の文字。2022年6月撮影。REUTERS/Dado Ruvic
Naomi Rovnick Lewis Krauskopf
[ロンドン/ニューヨーク 5日 ロイター] - 世界の株式は年明けも人工知能(AI)を巡る陶酔感を背景に値上がりしている。だがそこには熱狂ムードを台無しにしかねない最大の脅威が潜んでいることが見過ごされているかもしれない。その脅威とは、膨大なAI関連投資も関係している急激なインフレだ。
2025年の米国株は2桁の上昇率を記録し、AIを巡る期待や金融緩和のおかげで欧州とアジアの株式も最高値に達した。
追加利下げ観測は債券価格も押し上げ、米国債投資家は25年の年間リターンが過去5年で最も高くなった。
今年は米国、欧州、日本で政府の財政刺激策が打ち出され、AIブームと相まって世界経済の成長ペースを再び加速させる見通しだ。
だが複数のファンドマネジャーは、こうした成長拡大などでインフレが再燃し、各国の中央銀行による利下げが打ち止めとなり、AIにとりつかれた市場への緩和マネー流入が途絶える展開に備えている。
ロイヤル・ロンドン・アセット・マネジメントのマルチ資産責任者を務めるトレバー・グリーサム氏は「バブルが弾けるには何らかの針が必要で、それは恐らく金融引き締めを通じて登場するだろう」と述べた。
グリーサム氏は、当面大型テック株保有を続けるとしながらも、今年末までにインフレが世界的に高まっても驚かないと話す。
金融引き締めは投機的なテック銘柄購入意欲にブレーキをかけ、AIプロジェクトの資金調達コストを増大させ、テック企業の利益と株価を押し下げるという。
アナリストの分析では、マイクロソフトやメタ、アルファベットといったいわゆるハイパースケーラーによるAI向けデータセンター巨額投資もインフレ圧力になる。エネルギー消費と先端半導体利用の規模が極めて大きいためだ。
モルガン・スタンレーのストラテジスト、アンドリュー・シーツ氏は「半導体と電力のコストが上がる以上(AI投資の)コストは減少ではなく増加するというのがわれわれの予想だ」と説明した。
シーツ氏は、米国の消費者物価指数(CPI)前年比上昇率は27年末まで米連邦準備理事会(FRB)が目標とする2%を上回り続けると想定し、その一因は企業の大々的なAI投資だとの見方を示した。
アビバ・インベスターズは今年の見通しとして、AI投資と欧州および日本の財政支出拡大によって物価上昇圧力が強まるので、中銀が利下げを終了するか利上げを開始することが市場にとって重大なリスクの1つになると警告した。
<不穏な兆候>
6830億ドルの資産を直接運用し、助言サービスをしている機関投資家の運用資産が16兆2000億ドルに上るマーサーで経済・ダイナミック資産配分の欧州責任者を務めるジュリアス・ベンディカス氏は「われわれが夜も眠れないほど心配しているのは、インフレリスクの再燃だ」と話す。
ベンディカス氏は、株式市場で調整が起きるとはまだ想定していないが、インフレのショックで打撃を受ける恐れがある債券市場からはじわじわと撤退しつつある。
コスト増大やAIへの過剰投資の可能性を巡る不安は既に、市場にも見られる。
例えば25年12月にはIT大手オラクルはAI関連支出が膨らんだことが嫌気されて株価が急落。利益率が圧迫されると警告した半導体大手ブロードコムの株価も下がった。
パソコンメーカーのHPは、データセンター需要拡大に伴うメモリーチップ価格の高騰で今年後半に利益が重圧を受けるとの見通しを示している。
カルミニャック投資委員会メンバーでポートフォリオマネジャーを務めるケビン・トゼ氏は「インフレは投資家を怖がらせ、市場に亀裂を生じさせる要因になり得る」と懸念する。
トゼ氏は、経済成長サイクルが加速する中で「インフレリスクが非常に過小評価されている」と分析した上で、米物価連動国債を買い増している。
利上げリスクが高まるのに伴って、投資家が大型AI関連株に適用している株価収益率(PER)は低下していくという。
<資金流入減少も>
ドイツ銀行は、AI向けデータセンターへの設備投資額は30年までに最大4兆ドルに達し、これらのプロジェクトの急速な実行は半導体と電力の供給制約をもたらし、投資コストが跳ね上がると予想する。
アジア・グループのパートナーで以前にメタの幹部だったジョージ・チェン氏は、コストの爆増とCPI上振れはAIプロジェクトの費用を押し上げ、投資家の間でAI銘柄買いの見直しにつながるとみている。
「メモリーチップ価格上昇はAI企業の仕入れ費用を膨らませ、投資家のリターンを押し下げ、この分野の資金流入を細らせる」という。
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